洒落怖超まとめ

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52 ありがとう1 2006/06/10(土) 12:40:23 ID:wGgejny50

あるところに普通の女の子がいた。
その女の子は勉強をさせても成績は中間。
運動をさせても、凄くもないし、駄目でもない。
顔も可愛くないし、ブスでもない。
太ってもいないし、痩せてもいない。
そんな女の子だった。

ある日、その女の子と同じ学年の女子がこう言った。

「最近、私変な夢みるの。」

その女子はすぐ嘘をつく子で、ほとんどの人が嫌っていた。
だが、先生はその女子を贔屓してたようで
その女子が先生にチクると、関係のない子でも犯人と決め付けて激怒した。
これからはその女子を「M」とする。

普通の女の子は
「どういう夢?」
普通の子もMがきらいだった。正直どうでも良いと思いながら軽く尋ねた。
するとMは1回咳払いをし、いつもより声を低くし、ゆっくりと夢の内容を語り始めた。

「なんか、知らない暗い道を歩いてるの。あ、私と貴方がね?」
女の子は(どうしてそう人を巻き込むのか…。)とあきれ果てた。
けれど自分から聞いておいて聞かないのはきっと怒られると思い、
適当に「うんうん」「へぇ~」「それでそれで」と相槌をうっていた。
勿論何も聞かずに。聞いていても仕方がないと思ったからだ。

53 ありがとう2 2006/06/10(土) 12:42:40 ID:wGgejny50

「ちょっと!聞いてるの!?」
突然Mが怒鳴りだした。女の子は「聞いてるよ」と嘘をついた。
「今から面白くなるの!何で聞いてないの!?」
(またでた、これだからヤなんだよ。)
女の子は仕方なく謝り、しっかり聞く事にした。

「男の人に追いかけられたの。私は大丈夫だったんだけど。
貴方は足が遅くてね、刺されちゃったのよ!」

何が言いたかったのだろう。私への嫌がらせか?
と女の子は暫く黙っていた。
Mは、「それじゃあ気をつけてね、あははっ!」
と可愛らしく言った。…可愛くはなかったそうだが。

54 ありがとう3 2006/06/10(土) 12:43:10 ID:wGgejny50

次の日、Mは女の子と一緒に帰る約束をした。
Mとは反対方向だったが、無理に一緒に帰ることになった。
(嫌だな、なんでこんな事しなくちゃいけないんだろう。)
女の子は思ったが言えなかった。

Mの家までいくと、男の人がやってきた。
ゆっくり歩いてMと女の子の近くまでやってきたのだ。
Mは「何々?私達に何か用?」といわんばかりの満面の笑みを浮かべた。
そうだ、そういえば男好きだったな。と女の子は思った。

するとMはいきなり倒れた。
背中を斬り付けられた様だ。
痛さでうずくまっている。
女の子は目の前にいる男を見た。
男の手には刃物が握られていた。

あの男が?いや、だけど男は目の前にいる。
じゃあ誰が?
男はニヤリと笑った。
「よくやったね、これでいいかな?」
女の子は「有り難う、お兄ちゃん。」
と答えた。

女の子の手にはカッターが握られていた。

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