ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 41-50 > Part 49 > おかしな運転手 2016/05/09 287 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/14 14:49 昨日ひどく恐ろしい体験をしました。 便宜上昨日と言いましたが、実際は日付が変わって本日のAM1時過ぎのこと。 残業のため終電で帰ってきた私は、家の近くまで走っているバスがもう終わっていたため、タクシーに乗って帰ろうとしました。 タクシー乗り場にてしばし待つこと数分。 すぐに自分の乗る番が来て、私はタクシーに乗り込むと家の近くのコンビニを指示しました。 残業でかなりイライラしていたので、私は相当に不機嫌でした。 なので仏頂面で窓の外の景色をひたすら眺めていました。 ここまではなんと言うことのない普通の話です。 しかし、普段からタクシーに頻繁に乗る私は、今日に限って何故か運転手の真後ろに座りました。 普通一人でタクシーに乗るならば、乗ってすぐの助手席の後ろに座りますよね? でも、自分でも解らないのですが、今日に限ってわざわざ運転手の真後ろまで移動したんです。 そしてその時はその不思議な行動を疑問にも思いませんでした。 続く 288 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/14 14:50 続き 数分ほどタクシーに揺られていると、タクシーは何故か目的地までの道を外れて見当違いの方へ曲がります。 私は慌てて運転手に言いました。 「ちょっとちょっと。何でそこで曲がるんです? そっちじゃないでしょう」 しかし運転手は不思議そうに聞き返してきます。 「え? だってお連れさんの家のほうが近いですし、先にそっちに行かれるでしょう?」 一瞬運転手が何を言っているのか理解できませんでした。 「お連れさんて、何のことです?」 するとタクシーは止まり、運転手が後ろを振り向きました。 「お客……」 そう言うと運転手の顔が明らかに強張りました。 薄暗い車内の中で明らかに表情が動揺しています。 「あ、あれ。もう一人女性の方と一緒でしたよね?」 もちろん車内には私と運転手の二人しかいません。女性など乗っているわけがないのです。 「何言っているんですか。私は初めから一人でしたよ! ちょっとふざけないでくださいよ!」 残業でイライラしていた私はかなりきつく運転手に言いました。 「そんな……だってお客さんと一緒に髪の短い女の人が一緒に乗って。それでお客さんは○○までで、女の人は××までと確かに……」 運転手はおろおろしながら私に弁解します。そして突然こう言いました。 「お客さん料金要らないからここで降りてください!」 いきなりの事で呆気に取られましたが、私はその言葉にひどく腹を立てました。 「何を言い出すんですか。訳の分からないことを言ったり、途中で降りろだの。何なんですか!?」 「いいから! お願いですから降りてください! お金は要りませんから……」 運転手の懇願に立腹しながらも、こんなおかしな運転手のタクシーになんてこれ以上乗っていられないと私はそこで降りました。 そしてそこから歩いて帰ることにしました。 続く。 289 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/14 14:50 続き 歩きながら私は、ふとあることに気づきました。 運転手が言っていた××という場所。 確か昔に帰宅途中のOLがストーカーに襲われて亡くなったという事件が起こった場所でした。 それを思い出した私は、とたんに怖くなって家まで走って帰りました。 こんな怖い思いをしたのは生まれて初めてです。 今日も残業で仕事が遅くなるだろう事がわかっていたので、仮病を使って会社を休みました。 今日ばかりはタクシーには乗りたくなかったですから…… B! LINEへ送る - Part 49, 洒落怖 車・バイク