洒落怖超まとめ

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ぐう

   

5341個投下してみる・甲 sage 2007/08/30(木) 20:25:20 ID:8VHn+uVM0

字数制限の為3個に分割

 7年前、俺が大学生だった頃の出来事
恐怖スポットの廃病院とかトンネル、珍走団で有名な県な
ある日友人Aから、友人Y(A経由で知り合った)が狂ったと言われた。
俺「は?どうゆうこと?」
A「何かに追われてる妄想、というか幻覚を見るらしい。」
俺「薬とかは?」
A「やってない」
その後もいろいろ聞いたが、とにかく突然そうなったらしい。

 俺も心配だったので様子を見にYのアパートまで行ってみたが、
時折り何かに怯えている他は特に変わった様子もなく、
A「いざという時には親に連絡をとってやんなきゃな」
余計なお世話のような気もしたが、AはYの実家の番号を聞き、
何か起こるまでは生暖かく見守ってやることにした。

 数日後、講義も終わってまったりしてた所にYから電話がかかってきた。
俺「どした?またなんか来たんか?」
Y「うん、奴等が近づいて来て手を”ぐぅっ”っと引っ張るんだ」
ぐぅっ、に変なイントネーションを付けて語る  (・д・) ぐ↓ぅ↑っ↓
Y「とにかく安全な場所に逃げる。着いたら連絡するから」
と言い、電話を切られちまった。

5351個投下してみる・乙 sage 2007/08/30(木) 20:27:01 ID:8VHn+uVM0

 Yの行き先も分からないので、連絡がきたら駆けつけられるように原付を準備して
ひたすら待っていたが、結局その日は携帯が鳴ることもなく、俺らは解散した。
翌日、Yが市内の某マンションの屋上から飛び降りたことをAに聞かされた。
不幸中の幸い、というのか Yは手足とあばらの複雑骨折をしたものの、
命に別状は無かったそうだ。

 Yの一番親しい友人ということで、俺とAはYの両親や学校、警察なんかに
事情を聞かれた。「奴等」の事も含め一部始終を話したが、精神的なストレスで
錯乱状態になったということで落ち着いたようだ。

 飛び降りから2週間後、俺とAはYの見舞いに行ってやる事にした。あれ以来特に
変わった事は聞いてなかったが、「奴等」がまだ見えてるんじゃないか不安だったからだ。
四肢の関節にボルトを入れ、全身ギブスで歯も結構折れてはいたが、Yは元気そうだった。
Y「動けないし、体中痛いけどそれ以外は特に」
俺「タフ・・・って言えばいいか?」
A「(頭以外にも)どこかおかしいかもな」
などと冗談もいいつつ、下らない話をしていた。
ここで、聞くべきではないと思いつつ、飛び降りるまでの経緯を聞いてみた。

 Y「奴等に追われて、とにかく逃げ回ったんだ。スクーターで市内を走り回ってたけど
ガス欠になって、最終的には何故かあのマンションの屋上にいた」

原付でガス欠 ってどんだけ走ってたんだ・・・

A「で、奴等から逃げてたら腕を”ぐぅっ”と引かれたと?」
Y「違う。落ちそうになったら腕を内側に引かれた」

 案外いいやつ?その「奴等」
馬鹿なことを考えながらYの腕を見てみるが、掴まれたような跡は見当たらない。
喫煙を理由にYから離れた俺とAは、怪奇現象なし/精神異常若干あり と結論づけた。
一つ気になったのは、Yの周りの患者や看護婦さんにも”ぐぅっ”と何かに引かれる感覚があるらしい

5371個投下してみる・丙 sage 2007/08/30(木) 20:33:26 ID:8VHn+uVM0

 A「ま、気のせいだろ?」
気にはなったけど、自分らには影響がないので、みんな病んでるなぁ、くらいにしかとらえてなかった。
所で、Yの入院していた病院は隣の市にあり、さらに向こうの方へ走ると山を通って
自分の家に帰れる峠道があるんだが、気分転換も兼ねて峠経由で帰る事にした。
2時間程走らせ、休憩がてら某ダムの駐車場に停めてまた一服した。
秋口の夕方なので風が生ぬるいことも悪寒がすることもなく、俺らは出発した。
ダムまでの峠道は道路状況が悪く、結構緊張しながら走っていた。これから進む道は
2車線で、頂上と麓には電灯も点いている。それで油断したのかもしれない。

 Yに先導させて峠を下っていると、突然”ぐぅっ”とハンドルがとられた。
向かう先は中央車線、線上にはキャッツアイ(白線上にある金属のでっぱり)
俺のスクーターはそのキャッツアイでマフラー周辺が破損し、バランスを崩して横転した。
疲れのせいかもしれないけど、"ぐぅっ"という独特の感覚で持ってかれた気がした。

俺の傷は全身擦り傷になったけど、その程度で済んだ。原付のスピードと
きれいにこけられた俺に感謝w自分の怪我は、気のせいということにしておいた。
むしろ新車買い替えになった原付の代金が痛い

どうやって帰ってきたかって?そりゃ2けt(略

結局それいい俺もYも、もちろんAも”ぐぅっ”に遭遇することなはかった

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