洒落怖超まとめ

厳選じゃない、完全網羅のまとめサイトを目指しています

事の最中に

   

4611/2 2010/03/17(水) 04:34:10 ID:jeIYqCwx0

ホモの流れを断ち切って悪いんだが聞いてくれよ。

俺は池袋の大学に通ってるんだが、先週、サークルの飲み会があったのよ。
飲み会は池袋の西口の方で開かれたんだけど、お酒苦手なのと、サークルにあんまり友達がいないっていう理由で、
俺は唯一仲の良い男友達と二人で「俺ら先帰りますー」つって、1次会の終わった9時半頃に二人で抜けたのよ。
んで、「飲み屋の飯じゃ足りなくね?」っつーことで、二人で松屋かマックに行こうと西口の芸術劇場の方に行くことにしたの。

微妙に酔った頭のまま、「ちさと先輩のおっぱいはいいよな」とか言いながらふらふら歩いて、公園にさしかかったの。
まあいつも通り、学生とか、ホームレスらしき人もまばらにいて、別に怖い雰囲気とかじゃあなかったんだけど、
一人女の子が縁石に座ってて、携帯いじってるの。
それを見た友達が、「ちょっとあの子に話しかけてみね?」つって、その縁石に座ってる女の子に近づいて、口説き始めたわけ。
まあ俺も興味はあったし、「セックスできるかな」とかくだらねー下心から、そいつに付き合うことにしたんだ。
近くで見たらかわいい子で、とか言いたいところなんだけど、まあ別にかわいくもない、普通よりやや下の女の子で、
酔ってるらしく、俺らより酒くせーし、テンションもやたら高いの。
で、二人で口説いてる内に、友達が「おっぱい触らせてよ」とか言い始めたわけ。
おいおい、いくら酒入ってるからってそれはどうなの、とか思いながら、まあ俺もおっぱいガン見で勃起余裕なんだけど、
女の子が「ここじゃイヤ。どっか行こうよ!」とか結構ノリノリなの。
「じゃ、ホテルいこうよホテル」なんてまあ友達も俺も段々エスカレートしてきて、
「どっちと行きたいか」っつー話になって、俺と友達二人で、ギャグなんか交えながらアピール合戦して、どうにか
「○○君(俺)かなあ」と勝ち取ったの。
友達の方は「しょうがねーなー」って潔く俺に譲ってくれたんだけど、
みんなの予想通り俺ガチ童貞なわけ。
ラブホ街の場所はある程度知ってたけど、どこのラブホが良いかなんて全然分かんなくて、適当に入ったの。
北口よりちょっと先に行ったところの、キングってホテル。


4621/3 2010/03/17(水) 04:43:12 ID:jeIYqCwx0

童貞なりにすみやかに受付を済まし、部屋に着いたんだけど、まず部屋が汚ねーの。
ラブホってこんなもんなんだ、と童貞なりに思いながら、その子の上着とか掛けてあげて、
「シャワー浴びる?」って聞いたの。童貞なりに。「酔ってるからいい」とのことだったので、とりあえず俺は童貞なりに歯だけ磨いて、
「では早速」とか気の利かねーセリフで、童貞なりにすみやかにベッドインしたわけよ。
で、お互いの服脱がしたりして、最初は「あははーくすぐったいー」とか笑いながら言ってたその子も、
段々「イヤァ……イヤッ……」とか喘ぎ始めて、もじもじ動いてベッドが軋んだり揺れたりして、
ベッドが壁に「ドンッ、ドンッ」ってぶつかったりしてるのよ。
おお、俺の童貞なりのすみやかなテクが通用した、と思って、俺も嬉しくなってきて、そのまましばらく前戯してたんだけど、
これいつまでやればいいんだ?って思ってきたの。
指も疲れてきたし、相変わらずその子は「いやぁ……」ってずっと喘いでるし、激しくベッドは軋んでるし。いい加減ちんちんいれたいなあ、と思っていたんだけど、

瞬間、周りの音が何にも聞こえないことに気付いたわけ。
いや、彼女の「やぁ…」って喘ぎ声とかは聞こえるんだけど、
なんていうんだろ、空調の音とか、外の音とか、なんか高性能のノイズキャンセリングヘッドフォンをつけたような、無音が聞こえるっつーか、まあそういう感じ。
でも、ちゃんと注意して聞けば相変わらずベッドが軋む「ドンッ、ドンッ」って音も聞こえるし、
ただの耳鳴りか、と思って彼女の足の方をみたら、
知らない人が一人、ベッドの脇のテーブルの所に立ってたの。
よく見ると、女。後ろ姿だけだけど、まああれは女だったって分かる。で、その女が頭を壁に打ち付けてんの、「ドンッドンッ」って。
やべえっ、と思って、喘いでる子に教えようと思ってハッとその子をみたら、
「嫌、嫌、嫌、嫌、嫌」って絞り出すような声で言いながら、目を見開いて固まってるのよ。
おい大丈夫か、とは思ったけど、俺は俺で、声を出したら、頭を打ち付けてる女がこっちを見るんじゃないか、と思ったから、
出来るだけ静かに布団の中にもぐって震えてたの。

ごめんはみ出るから三つに

4633/3 2010/03/17(水) 04:45:32 ID:jeIYqCwx0

「ドンッドンッドンッドンッ」って相変わらず音は聞こえるし、本当恐くて恐くてどうしようもなかった。
しばらくそうしてたら、「ドンッ……」と音が止まったの。
でも相変わらず「嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌」っつー声は聞こえるし、身動きが取れないままいたんだけど、
「嫌、嫌、嫌」っていう声が、彼女の声と、もう一つ凄く低い声で聞こえ始めたんだ。
凄く低い、というより、スローモーションになった時の人の声に似てる。
んで、リズムは一緒なんだけど、低い方の声が、どう聞いても段々と近づいてきてるのよ。
「嫌、嫌、嫌、嫌、嫌」「嫌、嫌、嫌、嫌、嫌」って。
声がついにベッドの真横あたりまで来てんのが分かって、俺は「来るな来るな来るな来るな」ってずっと心の中で念じてたんだけど、
そしたら「嫌、嫌」って声が急に止んだの。なんだ、と思ってジッとしてたんだけど、
2秒くらい間があって、さっきよりもずっとずっと近い声で
「嫌」
って聞こえたんだ。

その直後から、空調の音だとか、外の音だとかが急に聞こえ始めて、
なんとなくだけど、あぁ、終わったんだ、って思ったの。
そしたら緊張が解けて、指がつってた痛みがすげー走って、汗ダラダラなまま足をマッサージして、
すぐに女の子を起こして、「出よう」っつってラブホを出て、挨拶もせずに駅で解散して速攻帰ったんだ。
帰ってすぐに思ったんだけど、多分、最後の「嫌」っていうのは、俺じゃなくて、彼女の耳元で言ったんだと思う。
ホテルの持ち物なのか、それとも彼女の持ち物なのか、知識のない俺にはわからないけど、今のところは俺は何にも問題なく生活出来てる。

 - Part 238, 洒落怖