洒落怖超まとめ

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出現

   

567 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/02/23 07:05
中学生のころに体験した金縛りの話。

気分が悪くて保健室で寝ていたら金縛りになった。
金縛りになることには慣れていたので、別に怖がりもせずにじっとしていた。
目を開けていたので、自分の寝ているベッドや布団、カーテンなどが見えた。
そこで異変に気づいた。
感覚的には、明らかに自分の目の前に右手があるはずなのに、無い。見えていない。
わずかに動く足先で布団を引っ張ったりしても、目の前の布団は微動だにしない。
そこで俺はピンときた。
「自分が見えていると感じているだけなんだ。この映像は俺の記憶なんだ。
本当は自分は目を閉じているんだ。これは夢なんだ。」
そう確信した俺は、「金縛り」を「夢を夢だと解る夢」つまり「明晰夢」に移行させようとした!

無理やり体を動かそうとしても動かない。金縛りなのだから。
そこで、体を動かそうとするのを止め、視点を変えるイメージをした。
成功。自分の思った通りに視点変更出来る。
次に体を浮かせてみよう。浮いた。成功。
そうやって、金縛りを着実に「夢」に変換させていく俺。
夢の中にモノを出現させたり、音や声を鳴らしたり、そんなことをしている内に、
男の夢、つまり「夢の中でセックスしてみたい」というイメージを浮かばせた。
その瞬間、不思議な出来事が起こった。

まず、イメージもしていないのに「原千晶 出現」。しかも全裸。
原は俺の布団の中に入ってきて、うねうねと、俺の体にまとわりつく。
俺はそれが気持ちよくて、どうしようも無かった。でもなぜ「原千晶」なのか!

原千晶が、当時の俺の女性像だったのかも知れない。そう考えると
なにか、後ろめたいような、情けないような気持ちが、今でも襲ってくる。

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