洒落怖超まとめ

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埋葬したがために

   

学生時代、帰り道で一匹の猫が死んでいるのを見つけた。
首輪はないから野良猫だと思われる。土埃のつもり具合から死後けっこう時間がたってるようだが、季節は秋でだいぶ冷え込んでいたせいか、さほど腐敗していなかった。
そのままにしておくのはかわいそうなので、近くの空き地に埋葬することにした。
さすがに素手で触るのは勘弁して欲しいので近くに捨ててあった雑誌を破り、その紙越しに抱き上げる。
猫は大好きで抱き上げたときの感触がたまらないのだが、やはりソレが死体だと気持ち悪いと感じてしまった。質量はさほど変わっていないのに、死体だとその重みはかなり異質に感じた。
近くにあった木の板などの粗大ゴミを駆使して穴を掘り、そこに埋めてやった。
帰ってから喰おうと思ってたコンビニ弁当からアジのフライを半分ちぎってお供えして黙祷し、帰った。

ソレからだった。
外を出歩いていて、ランダムな要素(信号に引っ掛かる、友人と出会う、面白そうな店を見つけるなど)で進行方向を変えると、高い確率で猫の死骸を見つけるようになった。
さすがに時間や場所的な問題から埋葬が不可能な場合は保健所に連絡するが、これまでたくさんの死骸を埋葬してきた。
なんか、拾ってしまったのだろうか。

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