洒落怖超まとめ

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壁に広がるモノ

   

813本当にあった怖い名無し sage 2009/08/29(土) 01:03:03 ID:j4G3ayws0 遅くなったが嫁さんから聞いた話。

嫁さんが中学のころの一年間、父親の勤務する社宅の三階建の一軒屋に住んでいた。
三階建の一軒家といっても一階が駐車場、二階三階だけの実質「二階建」。
その駐車場も四面にさらされていて高床式住宅のような家だった、らしい。

夏休みももう終わりに近いころのある日。
二階、すなわち実質一階に寝ていた嫁さんは明け方眼が覚めた。
時計を見ると4時。
夏の終わりといえ4時頃はまだうっすらと明るい。
「あー まだ4時。まだ寝れる~。」
って感じで寝ようとしたんだって。
横では妹二人がすやすや寝てる。

814高床式2 sage 2009/08/29(土) 01:08:36 ID:j4G3ayws0

そんな時、
『パタ パタ パタ・・・』
て遠くのほうから足音が聞こえてきた。
『パタ パタ パタ・・・』
明らかにこの家に近づいてきている。ゆっくりもなく早くもなく。
「新聞配達かな?」
普通に嫁さんは寝床で思った。でも新聞配達にしてはちょっと早い。
『パタ パタ パタ・・・』
だんだん近づいてきた。
『パタ パタ パタ・・・』
なんだか無性に恐怖感を覚えたらしい。
『パタ パタ パタ・・・』
「家にだんだん近づいてくる。何?」
そう思っていたら、その足音は寝ている部屋の真下の駐車場を通りそのまま
遠ざかっていったらしい。
「なんだ 散歩の人が家の下を通っていったんだ。」
妙に納得して安心してその後嫁さんは眠った

815高床式3 sage 2009/08/29(土) 01:10:47 ID:j4G3ayws0

次の日も朝4時に眼が覚めた。
やはり聞こえてきた。

『パタ パタ パタ・・・』
だんだん家に近づいてくる。
「あー 散歩の人なんだ。昨日の人、今日も散歩しているんだな。」
嫁さんはそう思った・・・だけど変な胸騒ぎがする。
そう思ったけどそれは徒労だった。
『パタ パタ パタ・・・』
足音は下の駐車場を抜け、遠ざかっていった。

827高床式4 sage 2009/08/29(土) 01:22:25 ID:j4G3ayws0

じゃあ続けるよ。

それから1週間。
嫁さんは毎日朝4時に目が覚めあの足音を聞いた。
「なんで私は朝4時に目が覚めるんだろう・・そうかあの散歩の人の足音で眼が覚めるんだ」
自問自答して納得した。

季節は2学期になった。
その日も朝4時に目覚め、あの足音が聞こえた。あれから毎日・・・。
『パタ パタ パタ・・・』
だんだん近づいてきた。
最初の頃にあった胸騒ぎとかもう何もない。
『パタ パタ パタ・・・』
「散歩の人だね・・・この人、男の人かな、女の人かな、若いのかな・・・やっぱ年寄りだね・・・こんな早い時間から散歩するってことは。」
嫁さんはタオルケットを身体に巻きつけ想像をめぐらした。
『パタ パタ パタ・・・』
ちょうど嫁さんが寝ているところの真下に足音がきたとき
『・・・ピタ・・・』
足音はとまった。
「ん 何?なんで止まるの?」
そう思った瞬間、寝ている横の白い土壁に何気なく眼が行った。

837高床式5 sage 2009/08/29(土) 01:28:47 ID:j4G3ayws0

その壁に黒い点がブワーって広がっていった。
「何 これ?」
そう思った瞬間金縛りになった。
でも壁から視界が離れない。

黒い点はそのうちだんだん文字のようなものになっていった。
その文字は漢字でもひらがなでもなく、象形文字とかイスラム語みたいになっていった。

そのイスラム語みたいな文字だらけになった壁はそのうち
グニャグニャって感じで揺れ始めた。
寝ている鼻先に近づいたり横に伸びたりして・・・。
「なに これ!」
そのとき、嫁さんは死を覚悟したらしい。

842高床式6 sage 2009/08/29(土) 01:32:15 ID:j4G3ayws0

そのうち象形文字のようなものが壁の中心にボワーって感じで集まってきた。
そして黒いかたまりのようなものになっていった。

そしてそれは髪の毛が異常に多い女の顔みたいになっていった・・・
「うわ おばあちゃん 助けて!」
嫁さんは死んだ自分のおばあちゃんに助けを求めた。
そしたら身体がスーって楽になり、金縛りもとけ壁も普通に今までのままの土壁に戻った。

845高床式7 終わり sage 2009/08/29(土) 01:37:40 ID:j4G3ayws0

ピロシキで盛り上がってるときワリーけどまた適当なとき嫁さんから聞いた話を投稿する。
見るんだってさ、みんな例外なく・・・もっとやばい話になっていくマジで。

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