洒落怖超まとめ

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寝転がる猫

   

ハジメマシテ。心霊系じゃないんですが、私が体験した実話を1つ。
消防の頃だったと思うんですが、従兄弟や伯母さんや弟達とF県S市の海岸へ
遊びに行った時の話です。
お昼前ぐらいに着いて、しばらく浜辺で遊んだ後、お昼を食べて近くの防波堤
の周りにテトラポットが沢山あるみたいな場所に弟達や従兄弟と向かいました。
そこは散歩が出来るようにキチンと整備されていて、広さが10畳ぐらいの広場
みたいになっている所もあり、歩きやすくていいね~とか言っていたのですが
その広場のような場所の近くまで来た時、広場の真ん中に猫のような生き物が
上半身を起こして私達に背を向けて寝転んでいるのが見えました。

私達は「あれ猫じゃない?」と嬉しくなって「おぉ~い!」と呼んでみたり、
「ニャーン♪」と猫の鳴き真似をしたりして、注意を引こうと頑張りました。
でも・・・・その猫は振り向かないまま、全く反応しないのです。
従兄弟達は流石に飽きたのか別の場所に行ってしまいましたが、私と2人の弟は
「おかしいなぁ~」「寝てるのかな?」「寝てるなら体起こしてないって」と
何故猫が振り向いてくれないのかを口々に議論しながら近づいていきました。
近づくにつれ、その生き物が茶色いしましまの猫であることが分かりましたが、
私達が何度呼びかけても全く反応がありません。ずーっと、背を向けたままで
上半身を起こして寝転んでいます。
だんだん、私は嫌な予感がしてきました。
私は家で猫を飼っているので分かるんですが、猫は無視しているにしろ尻尾を
振ったり耳を動かしたりと何らかの反応をするんです。
でも、数メートル先の猫は全くそういう気配がなく、微動だにしません。
「ちょっと変だなぁ~。」と、私がそう感じ始めていた時・・・。

いつまでも無視し続ける猫に痺れを切らした弟の1人が急に走り出し、その猫の
前に回りこんだのです。次の瞬間、

「!?」

と、まるで言葉になっていない弟の声が聞こえました。
私は弟に駆け寄り、「どうした!?何があった?」と尋ねましたが、弟は猫を
指差しているだけで何も話しません。
「あ・・・やっぱり死んでたのか。反応無かったもんな。」と振り返って見ると
その猫のお腹の辺りの様子が変なのです・・・。
「?・・・何だろう・・・?」と思ってよくよく見たら・・・・

何と、その猫のお腹がぱっくりと裂けていて・・・

中には大量のカニ(岩場とかにいる小型サイズ)がもぞもぞと蠢いていました。
私は一目見ただけで目をそらしてしまい、2度とその方向は見れなかったです。

文で読んでも怖くないと思いますが実際目にするとかなりキツいものが・・。
かなり昔の話なのでその光景ははっきりと覚えてませんが、かえってトラウマに
ならなくてよかったな~と今ではホッとしてます。

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