ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 51-60 > Part 53 > 少年院 2016/05/13 448 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/09/13 00:45 この話は、昭和20年代の後半に起こった話です。 ある町のはずれに少年院がありました。名前のごとく18歳 未満の少年犯罪者が収容されている施設でした。当時は、 少年院の数が少なく、ちょっとした盗みで捕まった者から 殺人を犯したもの、精神異常者まで一緒に収容されていたのです。 食料事情が悪かった当時でしたが、きちんと3食出されていました。 しかし、育ち盛りの少年たちには足りずいつも腹を減らしていました。 そんなある日、決められた作業中、1人の少年がケガをしてしまい ました。上から物が落ちてきて首筋を深く切ってしまったのです。 幸い命はとりとめ、少年院の保健室のベッドに横たわり、腕に 注射針をつけたまま、入院生活を送ることになりました。しかし・・ ・・少年はいつまでたっても良くならなかったのです。しかも日増し に弱まっていくばかりでした。輸血の注射を変えて、診断してみても 回復が思わしくありません。―――どうも変だ、様子がおかしい――― 医師は思いました。少年の肌の色は、あれほどの輸血にもかかわらず 土のような色でした。 449 名前:448 投稿日:03/09/13 00:46 その夜、自宅に戻った医師は、こっそり 少年院へ戻り、深夜保健室の奥に潜んで様子をうかがいました。 電気不足の当時だったのでよほどの事が無い限り電気はつけず 月明かりだけの状態です。するとドアがスーーッと開き、一つの 黒い影が部屋に入ってきました。医師は息を殺し、じっとしていました。 黒い影の背後にそっと忍び寄り、「なにをしているんだ!!」言うなり 部屋の電気のスイッチをいれました。そこには、 輸血ビンを抱え、口のまわりを真っ赤にした少年が立っていました。 空腹に耐えかねて、輸血の血を毎晩飲んでいたのです B! LINEへ送る - Part 53, 洒落怖