洒落怖超まとめ

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強い子

   

952 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/05/09 18:40
私は幼稚園の先生をしています。
私が受け持っていた桃組にAくんとBくんがいました。
ある日の事。
AくんとBくんは一緒にアスレチックから落ちてしまいました。
しかし、怪我はたいしたことがありませんでした。
ずっと泣き続けるBくん。Aくんは全く泣いてません。
だから思わず私も
「Bくん?足見てごらん?血も出てないから大丈夫。
Aくんなんか全然泣いてないでしょ?
男の子は痛くても泣かない子は強いのよ。」と
Aくんの頭を撫でながら言いました。

それから2日後
うんていからAくんが落ちたと他の先生が
職員室に飛び込んできました。
急いで私は救急車を呼び
応急処置のためにうんていに向かいました。
てっきりAくんが泣き叫んでいるとばかり
思っていたら回りの大人たちのどよめきだけで
Aくんは泣いていません。
額が切れたのか血を流しているにも関わらず。
「大丈夫?」
と声をかけたら
思わず目を見開いてしまいました。
男性の職員に抱かれながら
二ヤっと笑ったのです。
その時私は、本能のようなもので
危険を感じました。


954 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/05/09 18:53
952の続き。

私は他の先生にAくんの家庭環境などを聞きました。
両親とも健康で何よりAくんは健全な極々普通の子供でした。
よくよく考えるとうんていから落ちたとはいえ
あんな風に怪我をするわけがありません。
うんていの上にのぼり頭からダイブしたなら話は別ですが。
私はその時にAくんの異変に気付いていれば…と
今も思います。

1週間後。
ものすごい悲鳴が運動場から聞こえました。
慌てて走って行くと他の職員は皆、動けず
呆然と立ち尽くしています。
その前にある砂場を覗き込むと
Aくんが倒れているBくんを見下ろしています。
「Aくん?」
と震えながら私は問い掛けました。
するとAくんの口から赤い塊がボトっと落ちました。
「Bね。弱虫だから先生誉めてくれないって泣くから
僕、痛いの我慢すれば誉めてもらえるよって言った。
だからBのココ噛んだ。」
とBくんの首を指しました。
「せっかく先生に誉めてもらえるのになんでB、動かないの?」
血まみれの口で私に問い掛けてきます。
Aくんは無痛症でした。
痛みを理解できずにこんな結果になってしまったのです。
これでは私がBくんを殺したも同じ。

それから間もなくして警察と救急車が来ました。
血の海の砂場に。

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