洒落怖超まとめ

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悲劇の地

   

161 本当にあった怖い名無し sage 04/10/09 13:59:45 ID:1Gwqj2hy
怖い話でもなんでもないんですけど・・・。
じゃあ書くなって話だけど、とりあえず。

沖縄のひめゆり学徒隊、ご存知ですよね?
第二次世界大戦中、沖縄で負傷兵士の世話をした240名余りの少女達の事です。
私は先月末から今月のはじめにかけて三泊四日の修学旅行で沖縄に行ったんです。
それで、沖縄に行くとなるとやはり平和学習になります。
修学旅行一日目は国際通りでおみやげを買いました。
その日の夜は、ホテルでひめゆり学徒隊の生き残りの証言者の方(名前は伏せます)のお話(講演会)を聞きました。
本当に涙が出てくるお話で、可哀想で可哀想で仕方がないような話でした。
目の前で友達が腐って蛆に食われていった・・・。
顎を撃たれて口の中が両手いっぱいの蛆で気持ちが悪い、と訴えた負傷兵・・・。
麻酔無しでの手足切断手術の手伝い・・・。
少年が頭が狂って行く様・・・。
「○○ちゃん!足が無い!」と言って死んでいった友達・・・。
本当に涙が出るお話でした。
これは作り話なんかではなく実際にあった話なのです。
その日の夜は蛆がわいた少女の死体や、足を切り落とされた負傷兵の事をリアルに考えてしまい、恥ずかしながら友達と同じ布団で寝ました。

続きます。

162 本当にあった怖い名無し sage 04/10/09 14:02:31 ID:1Gwqj2hy
続きです。

そして二日目はそんな悲劇が起こった糸数壕(防空壕。現地の人はアブチラガマと呼ぶらしい。)に行きました。
壕の入り口がぽっかりと口を開けて私達を待っている様にも見えました。
すると、他のクラスの女の子が唇を真っ白にして「嫌な気がする」「入りたくない」と拒否しました。
その子はその壕の前で帰りを待つ事になったようでした。
一人一人に渡された懐中電灯で足元を照らしながら中に入ります。
中は大きな鍾乳洞で、地面は濡れてつるつるとして滑り易く、何度も転びそうになりました。
ポタリ、ポタリと背中や頭、うなじに雫が落ちてきます。
こんな所で死んでいったのか・・・と嫌な気分になり滅入ってしまいました。

案内をしてくれるおじいさんは
「ここの地面が黒いのは、破傷風患者の脂肪と血が染み込んでるからなんですよ」
「ここには頭に菌が入り狂ってしまった人が寝かされていて、その患者らは裸になって暴れたり、大声を出したりしたんです」
とまた気持ち悪くなるような説明をしてくれます。
私達(2つのクラスが入っていたので70人位)はある所に集められました。
「ここで全員で懐中電灯のスイッチを切って下さい」
おじいさんに言われ、私達はおそるおそるスイッチを切りました。

真っ暗です。

目を開けていようが閉じていようが真っ暗でした。
気持ちの悪い闇がどこまでも広がっている感覚・・・。
「こんな暗い所で死んでいったんですよ」とおじいさんが話します。
その時でした。
「先生・・・気持ち悪い・・・。」
隣のクラスの女の子が吐き気を訴えました。

まだ続きます(すいません)

163 本当にあった怖い名無し sage 04/10/09 14:03:25 ID:1Gwqj2hy
続きです。

全員が懐中電灯の明かりをつけました。
「大丈夫か?」
先生の言葉の次、その隣にいた子も「先生・・・吐き気がする・・・。」としゃがみ込んでしまいました。
私はその時(あー、感じ易い子っているんだなあ・・・)位にしか思っていませんでした。

その時、ふっ、と何かが私の胸の当たりに近づいた気がしました。
その何かは肌に触れてはいないけれど、体温が感じられる位のものすごく近い位置にいる感覚がしました。
手を当てられている感じです。
その感覚が私の体をぎゅうぎゅうと押している、そう感じました。
(気持ち悪い!吐き気がする!)
私は急いで外に出ました。
トイレに行って朝に食べた物を全て戻しました。
友達のところに行くと、隣に立っていた子が「○○(私の名前)、すっごいふらふらしてたよ・・・。大丈夫?」
話によると、隣のクラスの子が吐き気を訴えた辺りからずっとふらふらしていたそうです。

全然気がつきませんでしたが、友達はいつ倒れるか気が気じゃなかったと言いました。
その後ひめゆり資料館や平和記念公園などを見学しました。
こんなに悲しい現実があった事を、私達はどう受け止めてそしてどうすればいいのかを考えさせられる修学旅行でした。

あの感覚はなんだったんだろう、と修学旅行から一週間経った今も考える事があります。

怖い話でも何でもなくてすいません。
でも本当にあった話です。

今回の修学旅行はおかしな事だらけの修学旅行でした。
この事以外にもいっぱいあったので多分忘れられないと思います。

長くなってしまってすいませんでした。

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