ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 11-20 > Part 13 > 母のお見舞い 2016/03/29 439 名前:351 投稿日:02/04/28 17:03 それでは、お言葉に甘えて書かせてもらいます。 これは、私の父親の話です。 私の父親は、十年ほど前に大腸がんを患いました。 幸い、発見が早かったのと、場所が良かったらしく人口肛門 を付けたりすることなく、少し大腸を切り取るだけで いいことになりましたが、大きい手術であることに変わりなく、 本人は死ぬかもしれない・・・。と思ったそうです。 手術も無事終わり、病室に入って何日か過ぎた頃 寝ていた父は、誰かの気配を感じたそうです。 その、誰かの気配は心配そうに、しばらく自分を見下ろして、 もう一人いた看護婦さんらしき人と、枕元の方向に行ってしまったそうです。 「ああ、母ちゃんかな~(私も母親の事)」と思っただけで、怖くなかったそうです。 何気に時間が気になった父が、時計を見たら2時。 お昼かと思いきや、まだ部屋は暗く 「こんな夜中に何しにきたんや?」 と思いつつ寝てしまったそうです。 440 名前:351 投稿日:02/04/28 17:05 翌日、母に聞いたところ、勿論そんな時間に面会に 行くわけがなく、不思議に思っていたのですが よくよく思い出すと、看護婦さんの服装が変だったらしいです。 服装というか、帽子が今のナースキャップではなく 大きなぶかぶかの、昔の看護婦さんがかぶっていたようなものだったらしいです。 そして、病床の枕側は壁でそっち方面には人間が 行けるわけがないと気付いたとき、父はある人物に思い当たりました。 父の母親・・・つまり、私の祖母は父が中学生の時に まさに、今父が入院していたこの病院で亡くなったそうです。 父の記憶では、亡くなったときの病棟も同じ場所だったそうです。 「母さんが心配して、見に来てくれたのかなー・・・。」 そう呟いた父は、少し嬉しそうな顔してました。 B! LINEへ送る - Part 13, 洒落怖 泣ける怪談, 病院