激励
昔、ウチの死んだじいちゃんから聞いた話。
戦争があって(じいちゃんは戦争については詳しくは話したがらない人だった。)
出兵する事になったじいちゃんは、
その時すでに亡くなってたお父さん(俺のひいじいちゃんにあたる。)に
名誉な事だからと、墓前に手紙をあげようとして
夜に手紙を書いていたんだって。
命と引き換えになっても、母を守りたいって事を書こうとしたら
ばあちゃんの事を思い出して、もし死んで独り身で残す事になったらと
思ったら悲しくなってしまい涙がこぼれたって。
せっかく書いた手紙が濡れちゃうなと思って手紙に目を落とすと
手紙に落ちた涙は染みたけど何故か広がらずに点からジワジワ、色々な形になっていって
じいちゃんが不思議に思って見ていたら
ナ ク ナ シ ヌ ナ
って、涙が染みた場所が最後には片仮名みたいになったんだって