今、思い返せば何故このような事件が起きていたのかやっと理解した。でももう遅い。
ええと、何があったのだろう、、そうだ。女性の頭を発見して、近所ではみんなは疑心暗鬼、
こもりっきりになって、うちもみんなで震えて寄り添っていた。そして、漏れだけはこの凶悪犯
を探し出して捕まえてやろうと自衛のための包丁を持って外へ。そして無数の頭の無い猫の死体。
直後、後ろから何者かに首を噛まれる。振り返ると、頭は人間で体は猫。怪物だった。漏れは
持っていた包丁を構えると、細い首を狙って勢いよく振り下ろした。
急いで家に戻ると、あの猫怪人が四匹いた。既に首の無い猫が二匹。
何故ここにいる?妹は?弟は?家族はどうした!?
鋭利な歯で襲ってきたが、真っ先に猫怪人を滅多刺しにし、息の根をとめた。妹たちはどこだ!?
よかった。台所の冷蔵庫の影に妹と弟が包丁をもってガタガタと震えて隠れていた。よかった。
よほど怖かったんだろう。もう大丈夫。漏れだよ。怖かったね。今助けてあげるよ。
声をかけた瞬間。刺された。妹に。どうして?
妹は叫んだ。来るな猫!!馬鹿猫!って。あれ?
漏れは?・・そだとしたら、さっき包丁で殺した猫怪人は・・。
薄れゆく意識のなかで一連の事件の謎の了解を得た直後漏れに向かって包丁を振り下ろす、
妹の姿だけがはっきりと見えた。