洒落怖超まとめ

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絶対かからない電話番号

   

483 本当にあった怖い名無し sage 05/01/24 22:50:21 ID:M4eVoF9B0
高校生の時の話

 授業で出された課題が終わらずに、
その日は放課後にクラスメイト数人と
居残りをしていた。

 課題よりも友達と雑談してる方に集中してて、
気が付いたら17時前。
 17時からバイトが入っていたので慌てて校舎
を飛び出して帰ろうとしたが、今から飛んで帰
ってバイトにギリギリ間に合うかどうかの所。
 無断で遅刻するのは申し訳ないので、事前に
バイト先に連絡を入れようと、校内に設置してある
公衆電話にまず向かった。(まだあんまり携帯が普
及してない時代w)

 校内には公衆電話が3つある。職員室前と、売店前。
そして校舎の隣にある体育館の1階。
 迷わず一番近い体育館の公衆電話へダッシュ!

 バイト先は親戚が経営する飲食店。親戚宅の番号は
バッチリ覚えてるので手帳も見ずにダイヤルをした。

 

484 本当にあった怖い名無し sage 05/01/24 22:52:04 ID:M4eVoF9B0
プルルルル…
 ガチャ
 自分「もしもし、○○さん(親戚の名前)のお宅ですか?」
 相手「?…いえ、違いますが」
 自分「あれ?すみません…」

 相手は見ず知らずのお婆ちゃんの声。
あせって間違い電話をしてしまった。
 恥ずかしさを抑えつつ再度ダイヤルトライ。
 
 …プープープー

 今度は何だか繋がらなくなった。話し中みたい。
 何かおかしいな、と思い今度は手帳を出し、親戚の
番号をしっかり確認しながらダイヤルを試みる。
 しかし何度かダイヤルしても、ずっと話し中。
飲食店を経営している親戚の家がずっと話し中なのは変だ。
 
 

485 本当にあった怖い名無し sage 05/01/24 22:53:33 ID:M4eVoF9B0
「この電話機が壊れているのかな?」
さすがに変に思っていると、通りすがった友達に声を
掛けられた。
 友達「さっきから何処に電話してるの??」
 自分「バイト先なんだけど…。この電話壊れてる
    みたいで繋がらないんだ。最近これ(電話機)
    使った?」
 友達「いや、壊れてるなんて聞いた事無いよ」

 確かに、まだ携帯があんまり普及してない時期だったので
校内の公衆電話はよく利用されていた。
 壊れているならそれなりの噂は耳に入るはず。
 結局その日は友達の携帯を借りて親戚の家に連絡をした。

 ついさっきまで話し中だったのに、あっさりと繋がった。

486 本当にあった怖い名無し sage 05/01/24 22:55:46 ID:M4eVoF9B0
それから半年位経ったある日。

 いつかのように放課後友達と居残りをしていたら、
いつのまにか時間は17時前。バイト行かなきゃ!!
 これまたいつかのように、慌てて校舎を飛び出した。
 そして一旦バイト先に連絡を入れようと、あの体育館
1階の公衆電話へ走った。
 そしてまた慌ててダイヤル。

 …プープープー
 
 話し中で繋がらない。
 そのとき半年前のことを思い出した。
 

487 本当にあった怖い名無し sage 05/01/24 22:57:23 ID:M4eVoF9B0
あの時も電話は繋がらなかった。しかし、この半年間、
やはり電話機が壊れているなんて話しは聞いた事が無か
ったし、何人かこの電話機を使っている人を見ている。

 自分があせって番号を間違えてるんだ、と思った。
 別の公衆電話に移れば良かったのだろうが、
絶対ここで電話をかけてやる!と、変な意地が
出てきている。
 落ち着いて、深呼吸をして再度ダイヤルをする。

 プルルルル…プルルル…
 
  (カカッターーーー(・∀・)ーーーーー!!!)
  自分、勝利を確信!!

 プルルル…
 ガチャ
 自分「もしもし、○○さん(親戚の名前)のお宅ですか?」
 相手「いえ、違います。株式会社△△ですが」
 自分「…??? あ、すみません間違えました…」

 また間違えた。番号は手帳を見て確認しながら
プッシュしてるはずなのに。

 …ていうか間違えた先が前回のお婆ちゃんではない。
さっきのは、どこかの会社の若い男性だった。
 変だ。 
 手帳の番号が間違っているなら、同じ所へ掛かるはず。

 

488 本当にあった怖い名無し sage 05/01/24 23:00:23 ID:M4eVoF9B0
この時点であきらめれば良いものを、変な意地があるので
引くに引けない。
 その後何度かダイヤルした。が、何故かその後ずっと電話は
話し中で繋がらない。

 5~6回掛け直したただろうか。その電話は不意に繋がった。

 プルルルル…
 ガチャ
 !!
 自分「もしもし、○○さん(親戚の名前)のお宅ですか?」
 相手「…はぁ?」
 自分(やばい、また間違えた…)

 相手は中年の男性の声。親戚の叔父さんの声に似ているが
おそらく違う。もう一度確認してみた。

 自分「○○さん(親戚の名前)のお宅ではないですか?」

 す る と、

 相手「…はぁ??うちは焼き場ですよぉ?
    誰か亡くなったんですかぁ?」

 自分「!?!?」

 どうやら私の掛けた電話はどこかの焼き場へ
繋がってしまったらしい。
 
 恐ろしくなってそのまま電話を切り、逃げるようにその場を後にした。

489 本当にあった怖い名無し sage 05/01/24 23:02:07 ID:M4eVoF9B0
帰り道にふと、「あの電話は、悪戯好きの叔父さんが
冗談やったのかもしれない」という思いがよぎった。
 バイト先に着いてすぐ、今日電話がずっと話し中では
なかったか、叔父さんが自分からの電話を取って冗談を
言ってなかったかを伯母さんに聞いてみた。
(叔父さんに聞くと、また冗談を言われるかもしれないし、
伯母さんは嘘をつかないので信用できる。)

 伯母さんはキョトンとして、
「その時間はもう店の厨房に居たから電話はしてないし、
今日は一度も誰からも電話なんてかかってきてないよ。」
 と教えてくれた。

 ともかく、高校を卒業するまで、あの体育館1階の公衆電話は
使わなかった。
 お し ま い

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