ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 11-20 > Part 13 > 逆立ち 2016/03/29 713 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/05/09 15:21 20年前の夏のある日、友人Aと俺は2人で夜、海を見にいった。 Aは免許取りたてで車を購入し、試し運転中での出来事だった。 夏の夜の海は波の音だけで、静かで良い、心が落ち着く。 俺達は海岸で将来の事や彼女の事など、夜の海を眺めながら色んな話をした。 話をしている内に夜もふけてきて帰ろうかと車に戻る途中、遠くから、人の声が・・・「まだ、だめ!」 と友人Aと俺は2人して気にかけた、そして、その声の方に歩きだした、夜の海辺は真っ暗で何もみえない。 俺達は月明かりとライターの火で声の聞こえたあたりを歩いてみたが、人っこ一人もみあたらない、 深夜の1:00をまわっていた。誰かのいたずらか空耳だろうと2人は解釈して、帰る事に ・・・車で帰る途中、俺はAに「さっきのなんだろな」「お化けかなあ」ってAは「俺は今まで そんなの見たことないし、お化けなんているなんて思えない」「きっと 空耳か波うちの反響音がそうきこえたんだと思う」と俺はその言葉を聞くと安心した。 海からの帰り道は山道をこえる、免許取りたてのAは 夜道なので道がよく解らないと言い出した、困った、俺もよくわからない。 俺達は来た道を帰るだけなのに、どういう道を走って来たか、あまり憶えていなかった。 俺達は誰かに道を尋ねたかったがなんせ山道で何にもない、 仕方なく、今、走行中の道を走っていれば、どこかしっている道に出るだろうとひたすらその道を行く、 その時、あせりとか恐怖は別になかった。 ところが、道の先に(100mぐらい)で 小さな子供のよな人らしき者がこの車に手を振っている、暗くてよく見えないが、婆さんか爺さんにも見える、 俺は思わずゾットしてヤバイと思い、Aに「あれは人間じゃない!そのまま、突っ走れ」・・・ Aは「バカな!そんなのいるわけない」・・・車をその者の前で止める その者は見るからに人間じゃないと俺は思った!Aはまだ、そんな事はありえないと言いきる、そして、 714 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/05/09 15:40 その者にAは「あんたどうしたの?」・・・ その者は気持ち悪くニタっと笑い、「死ね」といった! それはまさしくこの世の者ではなかった。 顔はタダレしわくちゃの視線を合わすと凍りつくような! みるもおぞましい者だった! 俺はタダタダ怖くて怯えていた、Aもそれをみてびびっているのが わかる、でも、Aは車(左ハンドル)のウィンドウを10cmくらい の隙間にしながら、こういった。「なぜ、死ななきゃならん」「おまえが 死ね」「お前は化け物か?化け物だったら、この窓の隙間から入ってみろ」 とその瞬間スッーとそいつの顔面だけが車内に入ってきた!・・・ 716 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/05/09 15:57 Aと俺は2人とも気が狂いそうになっていた。 その顔面は気持ち悪くニタって笑っている。 2人とも大声で悲鳴をあげる!「ギギギギギャー」!!!! そして、2人でその気持ち悪い顔面をつかみ、車の外に押し出し 車を発進、逃げる逃げる逃げる、もうAも俺も恐怖で逃げる意識しかない 後ろが気になるが振り向けない!ヤツが追ってきているのがわかる・・・ 必死で逃げる!Aがまた、悲鳴をあげた!「どうした」・・・ 「バックミラー!」Aの悲鳴に反応した俺は思わず、バックミラーを みてしまった!そこには逆立ちで走って追いかけてくるヤツの姿が! 718 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/05/09 16:16 2人ともどんどん恐怖の底無し沼にはまって行く。 もう、ヤツから逃れることしか考えていない。 人間、一瞬の恐怖よりも、長時間の恐怖のほうに弱い 事をこのとき悟った、新車も2人の尿でシートがビチャビチャだ。 ヤツがおってくる、逃げる逃げる逃げる、今度は音が聞こえてくる ばたばたばた、きっと、ヤツの手の音だ、でも、夢中で逃げる。 俺達は逃げるしかない!その恐怖は3時間も続いた、いつしか 音がしなくなった。だんだん、明るくなってくる、Aと俺は希望を 感じた、バックミラーを見た、ヤツの姿はない、しかし、もう びびりまくっているので、油断できない、そのあともひたすら逃げた 民家が見えてきた、少し落ちついてきた、日が指してきた。気が付くと 昨日の夜にきた、海岸沿いだった。 720 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/05/09 16:37 俺達は人のいる海の家を探し、そこに逃げ込んだ。 そして、その海の家のおばさんに話しを聴いてもらった。 まだ、恐怖が残っていた、そのおばさんは優しく、素直に 俺達の話を聴いてくれ、お払いをしなきゃ行けないといい 俺達をそこの近くのある民家へと案内してくれた、そこには 年をとった老婆がいて、おばさんが俺達の事情をはなしてくれた。 そのばあちゃんはアラ塩をとりだし、何やらおまじないの言葉を つぶやき、それを繰り返した、そして、車にも同じことをしてくれ ・・・「怖かったろう」って、「もう、大丈夫だから」って、でも、夜に ここには絶対くるなといわれた。それから、他の友人に向かいにきてもらった Aはその後、車に二度と乗ることはなくなったらしい、そして、俺はその土地を はなれ、アレから20年たった今、こうして、書いてみた、Aとはあの件いらい 一度もあっていない、俺は何事もなく、過ごせたのだが、Aはどうなんだろうと 思い他の友人からAの情報をたまに得ているが、別に変わりないという。 B! LINEへ送る - Part 13, 洒落怖