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鏡と影

   

610本当にあった怖い名無し sage 2009/08/15(土) 22:56:14 ID:vT8yIhvE0

かれこれ4年位前の話になるよ
場所は、山梨県の某ビジネスホテルでの恐怖体験。
当時付き合ってた彼女と、富士急ハイランドにいって
(泊まりの予定ではなかったけど、吸い寄せられるように)
某ホテルに泊まった時の話だよ。

何処かのホテルに泊まることを二人で決めて、
「じゃ!パーチィーしよ。」てなことになって、ピザ・酒・つまみ
近藤さんなんか買ったあと、空いてるホテルをグルグル探して3件目でたどりついたのである。

ホテルにチェックインした時(夕方18時位)
俺は、ムラムラしていた。やりたくてしょうがなかったが
最後は、恐怖で少しちびることになった。

2階の真ん中位の部屋(号室は覚えてない)に入った瞬間
生温かい風がオレに向かってモーレツに吹いてくるような錯覚に陥った。(彼女は何とも感じなったらしい)

そして、中に進むと嫌な違和感を感じた。

ダブルベットだったが、枕の上の壁に大きなカガミが貼ってあり
なんとなく気味がわるかった。その瞬間に俺は萎えた。

彼女は結構、天真爛漫な性格だが、ホラー系はダメだからカガミのことを話すのはあえてやめた。

それから、今日の遊園地の話(FUJIYAMA)(お化け屋敷)の話で
やけに盛り上がって、酒も進んできた頃に、彼女がニャンニャンしてきた。

613610の続き sage 2009/08/15(土) 23:01:31 ID:vT8yIhvE0

カガミが気になって、そんな気になれなかった。
そこで、彼女に風呂に入ろうと提案した。
(チェックインした時に、フロントのオヤジが貸切風呂があって今日は
そんなに込んでないので、時間帯は融通が聞くとか言ってた)

部屋から、フロントに連絡したらすぐに入れるとのことだったので
階段を下りて、1Fの風呂場にむかったのである

その貸切風呂は、期待していたようなものでもなかった。
1Fの通路に面していて、脱衣所+小さな岩風呂がついていた。

俺は、間違いなく内鍵をしめたのを覚えている。

脱衣所で脱いで、二人で浴槽(浴場?)に入って洗い合いなんかしてイチャついていた。
さすがに、興奮してきて風呂場でスパンスパンしたよ。チョーきもちい

終わって、二人で横に並んで(浴槽が小さいため)つかっていた

その時だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

彼女が、無言で凄い力で俺の肩にしがみついてきた。
オレが「痛いよ。どうしたの?」って言ったら「何、あれ?」って
脱衣所の方を指さした。
(浴場と脱衣場の戸は、曇りガラスだけど向こうは見える)


614610の続き sage 2009/08/15(土) 23:04:00 ID:vT8yIhvE0

俺は、恐怖のあまり言葉を失った。

曇りガラスの向こう側の狭い脱衣所に(確かに内鍵はしめた)

人間とは思えないような全身の黒い影が(2mくらいあったかも)

行ったり来たりしてるのを見た

本当に恐怖を感じる時は、悲鳴もでないものだと初めて知った
夢であって欲しいと思った。

でも、何度目をつむっても、こすっても、黒い影がいったりきたりしている

後で、考えてみたら何で俺は、そいつを凝視していたのか分からない
でも、彼女の肩をギュット抱きながらおれは夢中でそいつを見ていた。

彼女のことを一瞬忘れていた。

はっとして、黙っていた彼女の顔をのぞき込んだら、失神か痙攣か
白目をむきかけて、瞼がヒクヒクしていた

おれが、彼女を揺すっても、だらんとなってしまっていて
気が動転した。と同時に涙が出てきた

気が動転していたが、どうにかしようと思って
奴を見ないようにして、蛇口をひねって桶に水をためてバシャっとかけた

彼女は、びっくりしたようにすぐに正気に戻って、また指をさして今度は「キャー」って大声で叫んだ

616610の続き sage 2009/08/15(土) 23:05:56 ID:vT8yIhvE0

奴は、まだ、いったりきたりしていたが今度は、曇りガラス戸の前で
ピタット とまった。

やばい入ってくる もう殺されると思って覚悟をした

俺は、震える彼女の肩を掴んで、見えないように

二人で浴槽の壁側にくるっと背向けた

震えながら、だいたいそれから10分位たってから

恐ろ、恐ろ脱衣場の方を見てみると、そいつは消えていた。

彼女は、しゃべれない人になったようになっていた。
おれも、気が狂いそうだっだが、恐る、恐る曇りガラスの戸をあけて
狭い脱衣場を見たが誰もいない。内鍵は確かにしまっていた。

浴衣みたいの、速効着替えてフトントにどなりつけてやろうと思った

フロントに向かう途中(この時夜の11時位だった)で彼女に
今すぐここをでようといったが、帰りの車も怖いからホテルに泊まりたいといった。

しかし、おれは、そこでまたあのカガミのことを思い出した。


彼女の恐怖体験は、黒い影だが
おれは、この後もっと恐ろしい恐怖を味わい、少しチビッテしまったのである

633610の続き sage 2009/08/15(土) 23:47:34 ID:vT8yIhvE0

俺は、怒りに満ちていた。
絶対、うちらと同じ経験をしてた他の客もいるだろうと
知っててこんな思いさせてやがったら許さないと思った

そして、フロントの呼び鈴をならした所、あのオヤジがでてきたのである。

おれは、怒鳴ってまくし立てた。
「なんなんだよ。あの風呂は!何であんな物がでてくんだよ。」

すると、オヤジが「ゴキブリですが?すいません。」
とニヤニヤするから、ますます俺は切れて
「お化けだが、死神だかわかんねえけど変なのがでたぞ。今すぐ見てこい」
っていってやった。

オヤジは、はっとした顔になって風呂場を見にいった。
うちらは、フロントでまっていた。
彼女は、憔悴しきっていた
が、おれがオヤジにくっててかかるの見て、 「やめようよ」の連呼だった
しかし、こればっかりは俺も気が気じゃなかった。
俺は、一刻も早くこのホテルを出たかったにもかかわらず
彼女は、車で帰る時を考えたらもっと怖いと泣いていたので
やむを得ず、部屋を変えてもらう必要性があったからだ
ましてや、こんな恐怖体験をするなんて考えもしない
あの部屋に戻ったら、カガミが・・
何が起こるかは容易に想像できた・・

しばらくすると(4~5分)オヤジがフロントに戻ってきた

冷静な面持ちだった。
オ「何も、ありませんし、いませんでした。」
その様子を見て、オレも冷静になった
オレ「二人とも、見たんです。黒い影を・・・行ったり来たりして
   冷やかしでも、言いがかりでもないです。
   逆に今までにこのような霊現象?は何度もあったんですか?」
オ 「私は、雇われ店長ですが、一度も耳にしたことはありません。」

毅然とした態度で、きっぱりいいのけやがった。
しかし、目を見ていても嘘をついているようには見えなっかた しかし、目を見ていても嘘をついているようには見えなっかた
おれも、ここで引き下がる訳にはいかなった。部屋をかえなくては

俺)「でも、こういうのって商売上よくないですよね。二人が見たことは
   紛れもない事実ですから?」
オ)「どういう意味ですか?」
多分、金銭でも要求しているのと警戒したように見えたか?

ここで、彼女には言ってなかったが、小さな声で
俺)「今の部屋の枕の上のカガミが気になる。また出てくるような気がする
   からどうしても換えてほしい」


643610の続き sage 2009/08/16(日) 00:05:49 ID:YhwnMvnu0

オヤジは、おれの話を聞いて、泣いている彼女を見て

オ)「わかりました。空いている部屋をしらべます。」
すぐに調べて、2部屋空いていることが解った。
しかし、すぐに問題が発生した。
空いている2部屋が、1Fと3Fで両方奇数の部屋は鏡があること
を告げてきた。
彼女が、「絶対1Fは嫌だ(風呂場があるから)3Fにして」
といって、やもなく30○号室に決めた

オレは、本当に今すぐ家に帰りたかった。
でも彼女に押し切られてしまった。

3Fでもカガミがあるならと考えたら、気が狂いそうだった

その後、2Fの部屋に荷物を取りにいった。
オヤジも言わずとも気を利かせてくれて、同伴してくれた。


644610の続き sage 2009/08/16(日) 00:07:10 ID:YhwnMvnu0

20○に戻った時、不思議と嫌な感じが全くしなかった。
生暖かい風も吹いてこなった。カガミはなるべく見ないようにした。

彼女は、やはり泣いていたが、泣く時特有のえずき?みたいのは
止まっていて、少し落ち着いているようだった。
そのまま、オヤジ同伴で3Fの30○室に向かった。
向う途中の廊下・階段で、自分の心拍数が上がっていくのがわかった
30○に着いて、オヤジが扉をあけた。
その後を、続けて入っていった。
生暖かい空気は吹いてこなかった。

中に入っていくと、やはりカガミはあったが
不思議とそこまでの恐怖を感じなかった。

がこの後、「黒い影」を上回る恐怖がオレをまっていた

646610 sage 2009/08/16(日) 00:12:07 ID:YhwnMvnu0

部屋に入ってしばらくして、すこしずつ彼女は落ち着き始めた。
オレは、すぐに眠れるように酒を勧めた。

おれも、350mmlのカンビールを2本一気に飲みほして
早く眠れるようにしたかった。
酒のせいか、自然に眠りに入っていった

部屋に入った時、入口もカガミもそこまで恐怖にかんじなったから
大丈夫かもしれないと、思い込まそうとしていたのかもしれない。

明かりは、間違いなく全開で付けていた・・・・・
目覚ましは、早めにセット7時だった・・・

ダブルベットに二人で潜りこんだ・・
抱き合いながら・・


648610 sage 2009/08/16(日) 00:16:49 ID:YhwnMvnu0

異変にきずいたのは、目が覚めた時だった
電気が全て消えていた
横をみると、彼女と抱き合って寝ていたが、俺に背を向けて横向きで寝ていた

彼女が、起きて消したのかなと思いたかったが、確実に違う実感があった

その瞬間、「黒い影」を思い出した。

風呂場での一部始終が、脳裏をかけめぐった瞬間に恐怖が 蘇ってきた。

頭の真上には、カガミがあるから、そこから出てくるかもしれない

気が狂いそうになった

おれは、掛けフトンを下からまくり寄せて、頭の上まで画して覆った


649610 sage 2009/08/16(日) 00:18:26 ID:YhwnMvnu0

俺は、すぐに眠りに入ったが束の間のことだった。(2時位かな?)

今まで経験したことがないかなしばりだった
いつもは、耳鳴りからキーンと始まって、足のつま先からジワジワ
上にあがってくるやつなのに今回は別物だった。

いきなり、足元から頭のてっぺんまで凍りつくような
かなしばりにかかった。

動くのは目だけ、息もくるしくなってきた。
間違いなく何かの気配を感じた 動けない

その瞬間!!!!!!!!!!!!!!!!!


650610 sage 2009/08/16(日) 00:19:15 ID:YhwnMvnu0

何者かが、足元から掛けフトンを引っ張っている

少しずつ ザッ ザッ 

俺の頭を、覆ってるかけふとんを剥がそうとしている
動けない フルパワーで力んでも外れない。
彼女に助けを呼ぼうとしても、しゃべれない。
やばい、フトンが下がっていく
殺される ザッ ザッ
おれの目線まで、フトンが下がった時に

思わず、頭の上のカガミが目に入ってしまった

わわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ

663610 sage 2009/08/16(日) 00:48:20 ID:yQbsGTKfO

頭の中では、叫んだ

カガミには何も写っていなかった。
フトンを引っ張るのも収まったので
おれが、安心したその瞬間!
お腹の上に、急に何かが飛び乗ってきた
おれは、その衝撃で思わず目をつむった
かなしばりにあっている上に 何かが、腹の上にのっている
恐怖で目があけられないドンドンドンドン重くなっていく。

腹が、重くてやぶそう もう限界だと思った瞬間
目をあけてしまった
リアルに見てしまった
髪の長い着物の女の幽霊
(おれの腹の上で、上半身だけ、青白い透明で顔は輪郭しかない)
その瞬間に、オレの腹からファーっと飛び立って部屋の天井の隅にとびたってとまった
(目でおっていた。) 何か、小さな声でぶつぶついっている
(耳を澄ますと、「おまえなのか?」っていってるような気がして)
おれは、心の中で、違うオレじゃないって何度もくりかえした

おれは、あまりの恐怖に失神した
そして、7時のめざましで、朝を迎えた
少し漏らしていた

674610 sage 2009/08/16(日) 01:13:56 ID:yQbsGTKfO

その後、起きて彼女を起こして、幽霊の話して二人で震え上がって、朝食もとらずにソッコー帰ったよ!
フロントのオヤジを怒鳴りつけてやろうと思ったけど、居留守使ってたぽくて他の人が対応した

昨日の話は、引き継いでいたっぼく
代金は要らないことになったけど

こんなことは、今までなかったのでとは言ってたな!
嘘か本当かはわからん

687本当にあった怖い名無し sage 2009/08/16(日) 01:58:48 ID:wpDn0A6NO

>>610
なかなかイイ話を聞かせてくれてありがとう
自分はルートインの書き込みをした者だが、5~6年前にそこでなんとなく嫌な体験をしたので気になったんだ
“カガミ”のくだりで勝手にピンときただけなんだが…
黒い影は見てないし貸し切り風呂があったかは覚えてない

そこに泊まったのは他のラブホがどこも満室で仕方なく、と言った感じだった
チェックインした時刻も日付を越えていた

ただ不思議なのがそこに泊まって彼女とどう過ごしたのか全く覚えてないんだ
「眠かった」は理由にならないほど何も覚えてない
いや、覚えてることはある

フロントでチェックインする時、空室あって良かった!と言う気持ちよりエレベーターの方が物凄く嫌だったのでやっぱりやめようかと思ったこと(あの辺のホテルは全て満室だったので結局諦めてここに泊まろうと決めたんだが…)、部屋に入った時カガミが気になったこと

それ以外の記憶がないんだ

なんとチェックアウトまでの記憶がないのよw

出た時は気持ち悪くて車乗る前に30分くらい散歩して帰った(酒は一滴も飲んでない)
ホテル出た時のホッとした感じは妙にはっきり覚えてる


怖くない話を長々書いてすまん

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