洒落怖超まとめ

厳選じゃない、完全網羅のまとめサイトを目指しています

阪神大震災を忘れずに

   

550 1/3 sage New! 2007/01/17(水) 19:01:35 ID:3cPmEOSf0
阪神・淡路大震災から、もう干支が一周したんだな。
あれ自体、洒落にならんかったが、風化予防の為に親戚の身の上に起こった事をカキコする。

1995年1月16日
当時、親戚一家は、古い木造二階建ての借家に住んでいた。
親戚の家には昭和末期生まれのぬこが居た。温厚なシャム交じりの雑種で何匹も子を産んだ母ぬこ。
当時、親戚の家には母ぬこ・娘黒ぬこ・娘縞ぬこ・娘縞ぬこ・息子ぬこの計5匹が居た。
おばちゃんは、何故か突然、部屋の模様替えをしたくなり、
箪笥を移動するなど午前中から深夜まで、大掛かりな模様替えを実行した。

1995年1月17日 当日未明
母ぬこが、二階の二段ベッドの下段で眠っていた従妹に噛み付いて、従妹A流血。
従妹Aは泣きながら一階に降りて、おっちゃん&おばちゃんを起こして傷の手当を受けた。
「なんで大人しいこの子が、なんもしてへんのに噛んだんやろ?」
不思議やなぁとしばらく話し、そのまま一緒に寝た。

551 2/3 sage New! 2007/01/17(水) 19:02:16 ID:3cPmEOSf0
1995年1月17日 当日5:46
凄い音で目が覚めたら、体が動かない。どうやら箪笥が倒れたらしい。
ちょっと光が見える部分をおっちゃんが素手でぶち抜いて、三人はその穴から普通に脱出。
一階が完全に潰れ、その下敷きになっていたのだった。おっちゃんがぶち抜いたのは一階の天井だった。
周囲はしんと静まり返っている。暗くてよく見えない。さっきのんはなんの光や?
「寒いなぁ」と、さっきまで着ていた毛布を引っ張り出そうとしたが、びくともしなかった。
三人は、倒れた箪笥と天井の間の絶妙な隙間で眠っていたらしい。
二段ベッドの上段で寝ていた従妹Bは無事だった。
二段ベッドの下段は折れた柱(梁?)が下から突き破り、マットレスから柱?の先端が突き出ていた。
現場に居ても仕方がないので、スリッパなどを発掘して近所の学校へ。

校舎は盛大に燃えていたが、校庭に集まった人々は
「ぬくいなぁ」「明るいなぁ」と呑気に暖を取っていた。
誰も「火事を消さなくては!」とは思わなかったらしい。

明るくなってから、せめて上に羽織る物でもと家に戻ると、
近所の人々が親戚宅跡地に集まって騒いでいた。
「○○さんが死んでもたー!!」
洒落怖PaBt153の虫系の地雷話でイチヂクくれた大家さんが号泣。
「誰か亡くなりはったん?」とおばちゃんが声をかけると
「うわー!!幽霊やー!!」と集まっていた近所の人たちは蜘蛛の子を散らすように逃げた。
「生きとる生きとる。足あるてw」
(こんな会話&リアクションを素でするところが関西人)
親戚一家はいち早く脱出していた為、まだ埋まっていると思われていたのだった。
その古い住宅街は壊滅。立っている家は一軒もなし。しかし、古過ぎる家は素手で壊せた事と、
どこに誰が住んでいて、どの辺りに寝ているか近所の人々が知っていた為、
自力脱出&ご近所救助で大半の住人が助かった。

親戚宅の息子ぬこは、助からなかった。姿も見えるし声も聞こえるが、挟まって出られなかった。
壊れた家を数人がかりで、テコを使ってどけようとしたが、動かせず、衰弱して…

552 3/3 sage New! 2007/01/17(水) 19:03:46 ID:3cPmEOSf0
母ぬこが従妹Aに噛みついて流血させず、従妹Aがそのまま眠っていたら、
折れた柱(梁?)に串刺しにされていたかも知れない。
おばちゃんが、部屋の模様替えをしなかったら、
家の下敷きになって三人ともあぼーんしていたかもしれない。
親戚一家は、複数の偶然(?)が重なって助かった。
でも、母ぬこは自分の子供を助ける事はできなかった。
おっちゃん&おばちゃんと再会できたのは、その翌月の二月。その時に聞いた。

母ぬこはその8年後くらいに老衰で死亡。娘黒ぬこも二年くらい前に病死。
縞ぬこ姉妹は今も元気に生きている。

 - Part 155, 洒落怖