洒落怖超まとめ

厳選じゃない、完全網羅のまとめサイトを目指しています

階段

   

833 名前: 本当にあった怖い名無し 2006/09/09(土) 20:22:09 ID:SmrXBUEM0
私が小学四年の時の事。
祖母の三回忌の法要に私と両親で出席するため、伯母夫婦の家に泊まった。
大人達は夜遅くまで一階の居間でお喋りをしており、私は一人で二階の部屋で
寝る事になったのだが、その夜は全く眠れず、布団の中で降りだした雨の音を
聞いていた。

布団に入って一時間は経った頃、階段の方から、ゆっくりとトン、トン、トン、トンと
四段昇る音がして、しばらくそこで立ち止まってから、今度は早足で降りて
行くのが聞こえた。
私は「母が上がって来たけど、居間に忘れ物でもしたんだな」と思った。

それから一分も経たないうちに、またゆっくりと階段を昇る音が聞こえ、私は
今度こそ母が上がって来ると思ったが、その足音は又四段目で止まり、足早に
降りて行ってしまった。

その後、階段を四段だけ昇り、立ち止まり、降りて行く音が延々と続いた。
両親でも伯母夫婦でもない何かが、ひたすら階段を昇り降りしている。
階下の居間にはまだ大人達が起きているはずだし、廊下の電気を点けたままにしていた。
階段を覗いてみようと思えば出来たが、怖くてとてもそんな事は出来なかった。
私は頭から布団を被り、耳を強く塞いでいるうちに眠ってしまった。

翌朝、この事を皆に話しましたが当然信じて貰えず、
「雨の音を聞き違えたんでしょう」とか、伯母に至っては
「ばあちゃんが来たのかしらねーあっはっはー」と冗談にする始末だったが、
私にとっては洒落にならない怖い体験だった。

 - Part 141, 洒落怖