地下室
784 名前:本当にあった怖い名無し@無断転載は禁止[] 投稿日:2016/08/29(月) 11:15:49.62 ID:LNmDIlfT0
俺も子どもの時に「ひじょうボタン」と同じようなことあった。
俺の場合は、あるはずの非常ボタンが無かった。
非常ボタン以外にも異変があったから、地下道へ下りる前から「おかしい」と気付いては居た。
まずその日に限って地下道が全面、白く塗装されていた。
でも俺は(朝昼の間に工事してたんだな)と思って、地下道を通って帰り道急いだ。
家へ向かう途中で、町並みにいくつも変化が見られた。
それらの変化のいくつかは、一朝一夕で起きるものじゃないと確信できる程のすごさだった。
特にすごかったのは、地元のスーパーが1棟丸ごと廃墟みたいになってたことだった。
俺は急いで元来た道を引き返した。
地下道は登校時と同じ内装に戻っていたが、俺はもう地下道が恐くて1人では入れなかった。
仕方なく、俺はいつもの下校ルートを使って帰途に就いた。
しかしその後は町並みに変化はなく、スーパーもいつも通りに開店してた。
1回目に通った時は、スーパーの隣にスシバーのような小さい建物が出現してたのだけど跡形も無かった。
やっぱり踏切の方を渡って学校へ戻るか、地下道の前で学童保育組が出て来るのを待つか迷った。
第三の選択肢として、少し遠いけど家へ帰ることも考えた。
日没が早いから、一度家へ帰ってみて『ダメだったら』地下道まで戻れば良いと決断した。
それで家へ帰ってみたが、何の問題もなく今日まで過ごしてる。
あれ以降も、地下道を通って登下校してるけど異変は一度も起きてない。
今はその地元も離れて、大学生として何不自由なく暮らしてる。
ただし時々思うことがある。白く塗装された地下道を、俺は1度しか通ってない。一方通行。
あの地下道から学校の方へ戻らない限り、元の場所に戻ったとは限らないんじゃないかな。