ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 1-10 > Part 8 > 広島のホテルで 2016/03/22 235 名前:ホテルにて 投稿日:01/09/17 12:33 添乗員時代の話である。 夏。修学旅行の添乗で広島市内のホテルに泊まった時のこと。 真夜中、たまらない喉の乾きに目を覚まし、寝ている同僚の脇を通り抜け洗面所へと向かった。 洗面所の蛇口を勢いよく開き、水を飲む。 しかし、一向に喉の乾きはいえず、ますます喉の乾きはひどくなってゆく。 「へんだな…。これじゃ、水っ腹になっちまう。」 私は、これ以上水を飲むのをやめ、布団へと戻ることにした。 部屋の空調の調子でこういった事はたまにある。 案の定、エアコンからは勢い良く風が吹き出している。 『明日にでもホテルの担当者に忠告でもしよう。』 布団に潜り込んだ私は、身震いし大きなくしゃみをひとつした…。 『いや、ちがう…。この部屋はエアコンのせいで寒いくらいだ。暑さで喉が乾くはずはない…。』 突然、窓の外が明るく光り出した。光は次第に強くなり部屋の中を照らし出した。 私は、あまりのまぶしさに思わず目を閉じた。 236 名前:ホテルにて 投稿日:01/09/17 12:35 数秒後、私が再び目を開けたときは、部屋は再び闇につつまれていた。 ここは、ホテルの8階。 いったい、何の光がこの部屋を照らしたのだろう…。 ふと見た、腕時計の日付は8月6日になっていた。 B! LINEへ送る - Part 8, 洒落怖 ホテル・旅館