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あんなもの

   

49本当にあった怖い名無し sage 2007/10/28(日) 15:40:22 ID:by0BVnvl0

私は小さい頃に土蔵に閉じこめられたことがある。
悪さして閉じこめられたとかではなく、事故で閉じこめられた。
友人の家の土蔵はおかしなものが多く、よく見せてもらっていた。
古民具や雑貨、玩具が多く、値打ちもないからと言われ貰った物も多かった。

その日も友人の家で土蔵の中を見せてもらっていた。
友人は飽きたらしく、いつの間にかいなかった。
土蔵の2階で正体不明の綺麗な石を見ていたところ、土蔵の扉を閉められてしまった。
友人のばあちゃんで、誰もいないと思ったらしかった。
大声を上げたが聞こえないようで、真っ暗な土蔵で動けなくなってしまった。

頭の中はパニックになっていたが、真っ暗で動けない。
あまりの心細さにしばらく泣いていたが、泣くのも疲れてしまった。
次はどうしようもない暗闇に対する恐怖が沸いてきた。
空気すら動いていないようだが、土蔵のそこかしこでカサカサ音がする。
小さい音でもビクビクしていたら、急にもの凄く怖い気配が土蔵の中に出現した。

心臓がバクバクして、金玉の裏が痛いほどに寒くなった。
それは土蔵の1階部分に出現し、しばらくじっとしていた。
しばらくするとそれは動きだし、土蔵の中を這いずるような感じだった。
気配と音でそれが2階へのハシゴの下に来たのがわかった。
登ってくる!と焦りましたが、それはハシゴには登らず別の方向に這っていきました。

時間的にはどれくらい経ったかわかりませんでしたが、土蔵の扉がいきなり開きました。
2階まで届く光はさしたるものでは無いはずですが、目が痛いほど眩しかった。
姿が見えない私を友人が探しに来てくれたのです。
外に出た後、友人のおばあちゃんが泣いて泣いて困ってしまった。
私は別に怒っても恨んでもいなかったのですが、這うモノの話をしたら急に泣き出してしまった。

おばあちゃんは、「あんなモノにぃ・・・あんなモノにぃ・・・」としきりに言っていた。
あれからもうじき30年経ちますが、その「なんなモノ」の正体は未だ聞いていません。
友人のおばあちゃんはまだ生きています。生きているうちに聞きに行きたいと思っています。

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