くるなあああ
955 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/07/15 00:06 ID:kY4PeZBj
高校生の夏、免許のない俺はナンバーのない単車で、友達を後ろに
乗せて、山道をテッペンに向かった。天気がよく景色が最高だったので、
つい時間を忘れ、暗くなってしまった。ライトが暗いので、ゆっくり
山道を下っていると、道の左側が杉の巨木が立ち並ぶ地点にさしかかった。
単車を運転する俺の耳に、真っ暗な杉の木の間から、薄気味悪い
笑い声のような・・すすり泣き声のような音が聞こえてきた。その音は
俺達を追いかけてきているように感じた。少しずつはっきりと聞こえて
くるようになったので、その音のする方向を見ようとした瞬間、後ろに
乗っていた友達が絶叫した。
友達「うわああああああっ!くるなあああっ!うわああああっ!」
俺 「なんやあああっ!」
友達「みるなあああっ!おまえはみるなああっ!ぜったいみるなああっ!」
アクセル全開で山道を下ったが、杉林をぬけるまで、俺は得体の知れない
音と友達の絶叫に襲われた。生きた心地はしなかったが、無事に友達の
家に到着した。そいつは汗びっしょりで、目は腫れて真っ赤だった。
何を見たのか聞いても言葉になってなかったので、家に帰った。
後日に聞いても「クチでは説明できん」とか「知らん方がええ」とか
言うので、結局わからずじまいだが、密教やら修験道やらの霊山?やった
ってことはずっとあとで知りました。