洒落怖超まとめ

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とある不動産屋

   

745本当にあった怖い名無し sage 2012/01/10(火) 03:23:34.01 ID:GoyeSl3H0

去年、母とランチをとった商店街が気に入り、冷やかし程度に商店街の不動屋さんの物件チラシを見ていた。

すると、不動産屋さんのおじさんが、良かったら中でどうぞとおっしゃったので、お言葉に甘えて店内へ。

冷やかし半分だったので、2LDKで7万前後(それなりに都心です)、ペットも可能であればなおよしという無理難題をふっかけた。

すると、データベースを見ていたおじさんが「あれ…?あ、ああ、ありましたよ、一軒!今すぐ見に行けますがどうですか?」暇だったので承諾する私たち。

不動産屋からは3分の距離。それなりに賑やかな商店街、駅からともに近い。日当たりもいいという。いやがおうにも期待が高まる。

しかし建物の前に着くと、どうも嫌な予感がする。母に至っては鳥肌を立てている。 やっぱりやめましょうと声をかけるも、不動産屋はずんずん進んで行く。

部屋のドアの前についた。中は見なくていいです、という私たちを無視して不動産屋はドアを開けた。生臭い匂いがムッと流れ出る。 三年は入居者がないという。

その部屋のウリを話しながら、不動産屋は雨戸を開ける。墓場が見えた。 私は不動産屋の進行方向の反対に進み、風呂場がバランス釜だしなーと言いながら風呂の蓋を開けた。ドス黒い液体が溜まっていた。

へぇ、ふぅん、なかなか…適当な相槌をうちながら西の窓を開ける。階段が見えるはずの風景には、電車が走っていた(駅と正反対)。

その後も、トイレに生首、天袋に生首、キッチンの収納に腕…いろいろ見えて、私たちは顔を真っ青にしてその部屋を退却した。

残念ですが、この部屋はやめておきます。そう告げた瞬間、不動産屋は舌打ちをして、私たち親子に塩を撒いて追い出した。

終わり。

746本当にあった怖い名無し sage 2012/01/10(火) 03:38:57.46 ID:GoyeSl3H0

ああ、一番怖いとこ言うのを忘れてた。

その翌週また母と同じ駅でランチをとったのだが、その不動産屋が跡形もなくなくなっていて、喫茶店になっていた。

えっ…と思いながらその古びた喫茶店に入ると、店主がこれまた古びたメニューを持ってきた。

恐る恐る聞いてみると、その駅には不動産屋はないという。そして、その喫茶店には例の不動産屋を訪ねてやってくるお客が、たまにいるらしい。

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