洒落怖超まとめ

厳選じゃない、完全網羅のまとめサイトを目指しています

ナースコール

   

681/4 sage 2009/08/11(火) 22:40:03 ID:MuqJcD6C0

俺も書いてみるか。
これは、前に俺が働いていた会社の人から聞いた話。
オカ板住民にとっては、よく聞くようなありがちなつまらん話かもしれないが、まあ聞いてやってくれ。
俺も怖い話は好きなんだが、霊感とか全くないもんでさ、投稿できるのがこの程度ぐらいしかないんだ。

それでこの人から聞いた話なんだけども、仮にこの人を「Kさん」としましょうか。
このKさん、多分40,50歳くらいだと思うんだが、かなり人生の経験値を積んでるみたいで、いろんな事を知ってるんだ。
他の仕事の裏事情とか、裏社会の内容とか、とにかくなんでも知ってる。
覚えてる限りでは、質問して答えが返ってこない事は無かった。
そんなKさんが内臓かなにか?を悪くして、京都の方の病院(詳しい場所は聞いてない)に入院する事になった。
最初はおとなしく寝てたんだが、何日かすると体調も回復して余裕も出てきた。
そうなると退屈で仕方が無い。消灯の時間も早すぎるし、中々眠れなかったそうだ。
なので眠れない日は、ナースセンターで看護婦さん達と結構遅くまで喋ったりしてたそうだ。
それである日、いつものように看護婦さん達とダベッてたら、後ろの方でナースコールが鳴った。
看護婦さんがチェックすると、看護婦さん達が慌てて出て行った。
Kさん、一人残されて、なんだかなー、って思ってその日は自分の部屋に戻って、もう寝る事にした。

702/4 sage 2009/08/11(火) 22:42:46 ID:MuqJcD6C0

翌日の夜、また同じようにナースセンターで夜遅くまで、看護婦さん達と喋ってたのだが、
不意に昨日の夜の事が気になり、聞いてみたんだ。
そしたら、こんな事があったと聞かせてくれた。
昨日コールがあった部屋には、ボケた爺さんがいたのだが、その爺さんが何かの拍子でベッドから落ちて、
頭を打ち、血を流していたらしい。
巡回中の看護婦が見つけたときには、結構大きな血溜まりが出来てたそう。
それでコールして、他の看護婦が駆けつけたが、キズ自体は大した事はなかったらしく、応急処置をしてなんとか爺さんは助かったらしい。
しかし、結局その爺さんは数日後に亡くなったと聞かされた。
キズ自体は大した事は無かったのだが、ボケていたので、頭を打った事が致命傷となったらしい。
それでその日の夜、いつものように看護婦さん達と喋ってた。
するとまたナースコールが鳴った。
看護婦さん達が部屋をチェックする。
いつもならすぐナースコールのあった部屋へ駆けつけるのだが、なんだか看護婦さん達の様子がおかしい。
Kさんは看護婦さんに、行かないんですか?と聞いたら、看護婦さんは顔を青くしながら、

「あの部屋、今は誰も入ってないんですよ・・・」

713/4 sage 2009/08/11(火) 22:46:08 ID:MuqJcD6C0

実は、そのコールが鳴っている部屋というのは、頭を打って亡くなった爺さんが使っていた部屋で、
誰も使ってないっていうんだ。
しかし、実際にコールが鳴ってるわけだし、行かないわけにはいかない。
それが看護婦さんの仕事ですからねぇ。それでそのコールがあった部屋に行ったわけだ。
しばらくして看護婦さんが戻ってきた。
話を聞くと、やっぱり誰もいなかったらしい。でも、爺さんが寝ていたベッドのコールは押されてた。
まあ色々おかしな点もあるが、いちいち構ってもいられないので、とりあえず誤作動、という事で片付けられた。
それでまたしばらく喋ってたんだが、またナースコールが鳴った。
・・・またあの部屋だ。あの爺さんが居た部屋。
ウゲェー、ですよ。看護婦さん達も青くなってる。
でも怖いから認めたくないんだな、また誤作動したという事になった。
すると今度は、ナースコールのマイクから爺さんの苦しそうな声で、

「う~苦しい~苦しい~・・・」


看護婦さん達もKさんも顔真っ青。
でもやっぱり看護婦さんの仕事だから行かなきゃならない。
それでまたその部屋へ行って、戻ってきたんだが、やっぱり誰もいなかったらしい。
結局また機械の誤作動という事で片付けられた。
それでまた喋ってたらまたナースコールが鳴り、マイクから

「苦しい~・・・苦しい~・・・!」

その日の夜、ずっとそれが続いたらしく、シャレにならんかったとKさんは言ってた。
その京都の病院、けっこうヤバいらしく、この他にもいろいろ体験したらしい。
こんな話を聞かせてもらいましたよ、えぇ。
京都の病院に入院する時は、気をつけたほうがいいですよ、えぇ。

 - Part 222, 洒落怖