ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 31-40 > Part 36 > 不幸になる中古車 2016/04/27 101 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/05/02 19:49 車の免許を取れたのは良いけれど、車を買うお金が無い。 休みの度に、安い車を探して彷徨っていたら、10回目ほど訪問していた中古屋さんに良い車があると言われました。 D社のM○Xという軽自動車で、オーナーが10人くらい代わっているけれど、凄く綺麗な状態。 走行距離も1万㌔以下で、求めていたMT車。無事故との説明ではあったけれど、お値段車検1年+保険で7万円とのこと。 なんでこんなに安いのか聞くと、社長さん曰く 「オークションで数台車を買って、展示スペースが無いから処分したい」 そんな事もあるのかと思い、自分の幸運を喜びながら即契約。 1週間後に取りに来るように、何度も何度も念を押されて、2つ返事で了承しながら帰宅しました。 ところが、車を取りに行く直前、先輩達の唐突な誘いで2泊3日の合宿が決定してしまい、 取りに行けないので納車して欲しいと伝えると、即答で拒否。 少しムッとしたけれど、忙しいのだろうと納得して、3万円出すので納車して頂けないかと頼み込み、何とか了承してもらった。 なぜかイヤイヤなのが、受話器越しにも良くわかりました。 102 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/05/02 19:49 合宿も終わり、「帰ったら、ドライブしよう」と約束して友人と駅で別れ、弾む足取りで我が家へ、愛車の元へ。 家の前の駐車スペースに車が無い。何処にも赤いM○Xが見当たらない。 (さては、弟が勝手に乗り回しているのでは?) と無性に腹が立ってきて、家に入るなり母親に車の所在を聞くと、凄く複雑な顔。 「警察も来たけれど、社長さん、あんたの買った車の中で死んでいたそうだよ」 「帰ったら、警察に連絡するように言われてるから、連絡しな」 警察に連絡すると、出頭要請。で、出頭。 購入の詳しい経緯と、社長さん死亡時のアリバイ等を何度も何度もしつこく聞いてくる。 さすがに不安になって来て『殺人』なのかと聞くと、少し言いよどんでから『変死』との答。 結局、それ以上は聞きだせずに追い返されました。 104 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/05/02 19:52 人が死んだ車に乗る気は、さすがにしなかったので、中古屋さんに連絡。解約手続きにいく。 事務所に着くと、喪服姿の女性が先にいて、私の名前を聞くと、 「あんたが・・・」 と呟き、凄い目で私をジッとにらんでから、出て行った。社長の奥さんだそうで・・・。 解約手続き中も、事務の人達がチラチラと私を見ている。すごく嫌な感じ。 「では、外で新しい車を選びましょう。いえ、同程度の車を、同じ値段で良いですよ」 と、事務の男性が唐突に言い、展示場に連れ出されました。 80万円以上の新古車が並ぶスペースまで来ると、好きなのを選んで欲しいと言う。 戸惑っていると、男性は悲痛な顔で、 「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい。止め様としたのですが出来なかった」 105 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/05/02 19:53 先ほどから訳が解らずイライラしていたので、車の陰に引き込んで、問い詰めるとトンデモない事を言い出した。 「あの車の所有者は、全員不幸になっているんです。死んだのは今回で3人目と聞いています。 社長がどこから買ってきたのか解りませんが、あの車がこの店に来て貴方を含め4人に売りました。 以前の3人は、病気と入院と自殺で、車だけがココ戻ってきているんです」 「あの車、整備の為移動させようと乗り込むと、私も凄く不安で気分が悪くなりました。 最初は、排気やクーラーガス、車内にやエンジン内に薬物でも付いているのかと疑いましたが、全て正常でした。 社員達が何度も社長に『潰す』様に言ったのですが、社長は聞き入れませんでした。 この不景気に首にされるわけにもいかず、我々も強い事が言えなかったのです」 「あの車は、廃車手続きが終わりました。警察の許可が出次第、我々の立会いの下、スクラップにします。 社長がいなくなって、やっと潰す事が出来るようになりました」 「さあ、社員一同からのお詫びの意味もありますので、遠慮無しに好きな車を選んでください。 これなんかどうです?フル装備、新車同然。ナビとカーステもサービスしますよ」 あまりに勝手な言い草に腹が立ちましたが、展示車のM○Xにオプション装備でなんとか機嫌が直りました。 B! LINEへ送る - Part 36, 洒落怖 車・バイク