それはいやに大きな荷物でした。
高さ、幅はそれほどでもありませんでしたが、妙に長い。
宅配便の人たちは二人がかりで玄関まで運んでくれました。
私はひこずりながらリビングまでそれを運び、開封にかかりました。
必要以上に厳重な梱包をやっとのことで克服すると、その中には・・・・
自 分 の 死 体 が 入 っ て い ま し た
昔祖父の葬式で見た、まるで蝋人形のような自分が、箱の中に乱雑に押し込められていました。
なんで!俺はここにいるのに!俺は死んでない!落ち着け、おちつけ・・・
必死でパニックを抑えようと試みました。
そして胸の上で組まれた手の近くに、一枚の紙切れがあるのを見つけました。
{20××年××月××日、××時××分、××により死亡}
それを見たとたん、妙に安らかな気持ちになりました。
(ああ、おれ結構早死にするんだな・・・)
そう思ったのを覚えています。
・・・目が覚めると紙に書かれていた日時、死因などは覚えていませんでしたが、若くして死ぬ事を覚悟しております。