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屋上の女の子

   

512偽者2021/12/22(水) 09:20:37.56ID:md8bySij0
またiPhoneで申し訳ない、年末はほとんど家にいないんだ

四話『屋上の女の子』

某高校のサッカー部が練習のため毎日校庭にいたんだ
その時期は夏場ということもあり、汗だくで水を補給しながら練習してた
そのうちの数人の生徒が水分補給のためベンチに戻り、ダラダラと喋りながら飲んでいるとき、陽も傾きかけた西陽をチラッとみて、そろそろ終わりかな、なんて思いながらベンチから立ち上がったんだ
そのとき目の片隅に屋上が目に入り、人影がみえた気がして二度見したら特に誰もいなかったので、そのまま皆のところに合流したんだ
それから一時間弱くらい練習して、さてあがるかとなったときAが『なぁなぁ、さっきさ屋上に綺麗な女の子いたんだけど気づいたか?』と聞いてきた
俺は、あーやはりあのとき誰かいたんだなと思い『チラッとだけど誰かがみてるのは気づいたがみたときはもういなかったな』と言ったら、少し離れた場所にいたBも話に交ざってきて『おぅおぅ、あれな、メッチャ可愛かったわ』の声に見たヤツらが騒ぎ出したが、なぜかほんの一部の人間しか見てなかったんだ
そこでAが『あれ?あれ?変なことに気づいたんだけど、みたってヤツら全員レギュラーだけじゃね?』と言ったんだ
そう言われてみれば、その顔ぶれを改めてみると全員レギュラーだった、皆は不思議なもんだな、てかレギュラーは余裕かましてチョロチョロしてたのかよ、なんて話してた
でも、このときおかしいなとみんな思ってたんだ

513偽者2021/12/22(水) 09:23:10.00ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』二

それから毎日毎日レギュラー陣は屋上をみるようになり、そいつらの話を聞くと必ず三時頃になるとひょっこりこちらをみてるらしいことがわかった
そんな話が出てきた頃、いつも大騒ぎして怒られてばかりいる万年補欠のCとDが『レギュラーばかりってやはりおかしいぞ、俺らがその時間ベンチからずっと監視してみるわ』と言い出したんだ
それで翌日の部活の際にDが『おい、みんなのためにカメラで抑えて後で見れるように持ってきたぜ(ニヤ)』言い出したんだ
そしてそれに調子に乗ったCが『それならデカい声出して俺が話しかけてみるわ』とこいつまで言い出したんだ
それに対してAが『おい、やめろよ、可哀想だろが』、Bが『そうそう来なくなったらどうするんだよ笑』ということで写真だけ撮ることにしたんだ
それからいよいよ三時だ、というときさすがにそれだけ騒いでりゃみんな意識して屋上に目がいくわな

514偽者2021/12/22(水) 09:24:55.31ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』三

そんな中、A、B、他レギュラーが『あ、いた』…その他『ん?どれどれ、いないぞ?』、『いやいるだろ屋上の手摺に両肘乗せてこっち見てるよ』
そしてDがいよいよかとカメラを屋上に向けたんだ『いた!俺、レギュラーじゃないのにみえたわ…ん?おいB、なんかお前んとこ見てるような気がするんだが…まぁ、それはいいとして美人だな、付き合いたいわ』
C『マジかよww俺が明日屋上に行って愛の告白でもして来る!』とかまた調子に乗り出した
翌日、部活のときCが『よし!俺、マジで行ってくるわ』、D『うは、見に行っていい?てか行くわ笑、A、Bもちょっと行こうぜ』
そんなこんなでみんな呆れつつもやはり興味はあったのか、なら多少サボっていいから四人で行ってこいよってことになったんだよ
それで四人で三時にあわせ屋上へ向かいBがこっそりドアを開けてチラ見すると『あ、いた、Cさっさといけ』、C『わかったんかった、急かすなよ』とゆっくりドアを開けたんだ
そしてCはドアを開けたまま固まって動かずにいるから三人は揃って『何やってんだよ、早く行けよ』と促したんだが、それでもCは黙ったまま動かずドアノブを掴んだままだった
そしてDが『何やってんだよ、みせ、ろ…』…
ドアを開けてる二人は動かない…

515偽者2021/12/22(水) 09:27:14.66ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』四

AとBは顔を見合わせて『ん?なんだお前ら』と隙間から屋上にいるはずの女の子をみて固まった…B『お、おいA…』、A『あ、ああ、B、み、見間違いじゃねぇよな、なんだあれ』
、AとBは女の子の姿を確認すると即座にC、Dを引っ張りA、B『騒ぐな、静かに下がって逃げるぞ』…『わかっ、た…』
そのときDが我慢できなくなったのか『うわぁーうわぁーうわぁー』と叫びながら逃げ出した、と同時に屋上の女の子が振り向いた、女の子は腰から下がなく振り向いて俯せになったと思ったらニヤリとして地面に肘をつけ交互に肘をカタカタ動かしながら高速で近づいてきた
もうそこからは全員が半狂乱で玄関に向けて逃げ出したんだ、しかしAとBはC、Dとはぐれてしまい、なぜか人気のない校内を二人で逃げ回り、すぐ後ろには件の女の子がニタニタ追いかけてきた
二人は廊下の角を曲がって取り敢えずトイレの大の方へ逃げた、もちろん別々は怖いのだろう、互いに同じ個室に入ったんだ
それから声を押し殺して十分くらい経っただろうか、外側は静かでなんの音もしない…そこでBが『ちょ、ちょっと様子みてくるわ』と言いながら個室をでた
少し落ち着いたのかAは便器に座り呼吸を整えBを待つことにした、そのとき廊下だろうかBのバタバタと走る音と叫び声が聞こえてきた『うわぁーいるぞ、下に逃げるしかない!』という叫び声だった

516偽者2021/12/22(水) 09:28:07.56ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』五

Aは『まずいまずいまずいまずい…ん?今、Bはなんて言った、下に…と言ったな、もしかして引き付けてくれたのか…その隙に逃げろと』
そしてその言葉に従おうと取り敢えず耳をすませ静かになったのを確認して扉を開けようとしたとき、ふと上から視線を感じて見上げたらヤツが肘をついてこちらをニヤニヤと覗き込んでいた…『う、うわぁー』、Aは焦りすぎてドアノブをガチャガチャするがロックを外せず、やっとのこと開けることができたのだがトイレから出る際に足首を掴まれたが、それを蹴りあげ真っ直ぐに玄関へ逃げ出したんだ
外にはB、C、Dはもちろん他の部員も集まりAの青ざめた顔をみながら『おい、大丈夫か?』と声をかけてくれた
そして『今、顧問の先生呼んでお前を探しに行ってもらってたんだ、その他にも五人一組で四組が探しに校内に入ってる』と告げた
はじめに校内から出てきたDがしどろもどろながらも説明して助けを求めたそうだ
しかしその後に出てきたCの話を聞くと校内はまったくの人気を感じなかったという話も聞いたそうだ
そうしてるうちにBが出てきて『もうすぐにAも戻ってくるはずだ、できればみんなで助けに行きたい』とパニックになっていたが一度落ち着かせ校内に仲間がはいったことを伝えると落ち着いたらしい…

523偽者2021/12/22(水) 13:01:29.93ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』六

それから数十分後に校内に入った仲間や顧問が出てきたのだが顧問から『お前らは何をふざけてたんだ』と言われた
だが四人で説明しC、Dだけなら普段から騒いでいるため怒られるところだがAとBまで切羽詰まった様子で話すので顧問も神妙な顔になり『後でほかの先生方とも確認するから今日はみんな帰れ』と言い残しその場を去っていった
その日はこれで部活動解散しようぜ、ということで皆帰宅して行った
と、そのときAは足首を掴まれたことを思い出し確認した…手のあとがつき、そこが赤黒く濃いアザになっていた、すぐさまB、C、Dを呼び止め、先程あったことを話した
そして顧問のところに一緒に行かないか?と頼んだところCとDは『ごめん、今は怖くて無理だ、そういえば俺も写真撮ってあるし後日じゃダメか?』と聞いてきた
しかしAからしてみればそんな後回しにできるほど強くはなくすぐにでも解決して気持ちを落ち着かせたいことを伝えたが『カメラ置いてくから、ごめんな』と帰ってしまった
それを黙って見てたBが『俺が一緒に行くよ、今日中に何とかしないと何かあったら後悔するし話に行こう』ということになりカメラを持って顧問の所へ行った

524偽者2021/12/22(水) 13:03:36.04ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』七

職員室へ着くと顧問は何処にも居らず、他の先生に聞いたら先程用務員と三階の男子トイレへ行くと言ってたぞ、と聞いて焦ったがそれを追いかける勇気はふたりにはもうなかった
それから二人で職員室前の廊下で少し待ってると懐中電灯を持った二人がこちらへ歩いてくるのがみえて駆け寄ると手には塩と御札が握られていた
それをチラッとみて顧問の顔をみると少し背け、隣にいた用務員が『お前たちか?』と聞いてきたのでBと顔を見合わせながら頷いた
そして用務員室へ来るように促され、顧問とA、Bで向かう途中に少し話があったのだがBに『お前、入学してすぐに生徒会役員やってたよな、お前は似てるんだよ』と話し始めた
Aは『なんですか、それ』と聞いたが、用務員は話を続けながら『B、お前さ、生徒会の先輩たちに生徒会専用の宿泊施設に連れてかれたろ?覚えてるか?何かが部屋で自分を見てた気がすると先輩に言ったそうじゃないか』…
Bは思い出したように『あ、そういえばそんなことがありました、部屋でみられてるというか、片付けしてる時に押し入れにあったダンボール箱開けたら真っ暗だったけど一瞬中から見られた気がして』と
B『え、なんですかそれ、何か関係あるんですか?』
そこで用務員室に着いて中に入るように扉を開けた
用務員『あそこな、俺も噂だけしか聞いたことないし、その噂の箱も見た事なかったんだよ』、B『噂の箱?』
用務員『そうだ、昔ちょっと変わった女の子が生徒会役員にいてその子はいつも綺麗な人形、十センチくらいのだったか持ち歩いてたんだそうだ』そんな変な子、癖のある子だったので、ある時からその女の子が学校で虐められるようになって生徒会室に隠れるようになったらしい、先生方は誰も気づいていなかった

525偽者2021/12/22(水) 13:05:51.04ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』八

用務員『それでな、いじめてたヤツらが生徒会室に隠れてることを知ったからほかの役員へ命令して生徒会内でも虐めるように強要し人形のことを聞いて真っ二つに切ってどこかに隠せ』というようなことをしていたらしいと当時のことを話してくれた
B『ち、ちょっと、それがなんですか?俺が誰に似てると?いじめっ子ですか?』…とBは焦った声で聞いた、用務員は頷きアルバムを取り出してきた
用務員『以前、ちょっとした騒ぎが校内であったんだよ、これみてくれ』そこにはBにそっくりとまでは行かないが背格好や髪型が似た青年が集合写真に写っていた
でもこれな、と言われないとわからない感じ?なぜなら顔と手足がぐにゃぐにゃになっててよくわかりずらかったせいもあったからだった
それをみて顧問もA、Bも息を飲んだ(なぜか顧問は息を飲むというより唾をゴクリとしてその生徒を凝視していた)
Bは『あの、もういいです、だからなんですか?どうしろと?』焦ったように聞き返していた
用務員『この子な事故にあって今でも入院したままなんだよ、トラックに衝突されて下半身不随だけでなく意識が戻らないままなんだってさ』
顧問『それ以上は…』
A『ちょっと待ってください、見てほしいものがあるんですが』、そこでAは自分の足を出して掴まれたことを話した
足首をみた用務員と顧問は驚き、顧問は『これホントなんだよな、ちょっと待ってろ』と部屋を出て行った
A『なんでBの話してる割にはBには何も起きずに俺がこんな目にあってるんですか?』、そしてB『あ、あのそういえば他の部員にその子が屋上から俺を見てるとか何とか聞きました、今考えてみると生徒会の宿泊施設での視線に似た感覚だったかも…』
用務員『…』

526偽者2021/12/22(水) 13:07:21.93ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』九

そこへガラガラガラと扉が開き顧問と校長、教頭が入ってきてAの足首を確認すると、校長が慌てたように両親には学校から連絡を入れるから一緒に着いてくるように指示を出していたところに…
教頭『ん、君は?顧問くん、この生徒は…』
顧問『え、Bといいます、この生徒も今回の件に関わりがあります』と教頭の方へ向き直った
教頭『校長、顧問くん、この生徒も一緒に行く必要があります、今は説明してる暇がないので移動中にでも』と慌ただしく学校から出て先生の車に乗せられ近くの神社へつくと入口の前に神主とおもわれる人が衣装?!を来て待っており、すぐに中へととおされました
来る途中にAの足首はどんどん腫れ上がり神社に着いた時には在らぬ方向に足首が向いてしまっていて完全に折れていることが目視できるほどでした
そしてBなどは、てんかんを起こしたように暴れて、お腹の肉を引っ掻いたり伸ばしたりとしてのです
神社へ集まったのは当事者のA、Bとその両親、校長、教頭、部活顧問、クラス担任が揃いました
神主ははじめにBをみつめ、それから顧問を呼び別室に来るように話しました、その間、両親、校長、教頭、担任はまた別の部屋で待たされAは布団が敷かれた部屋に寝かされ見習いの方々の六人くらいが囲むようにしてました

527偽者2021/12/22(水) 13:09:19.27ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』十

-別室にて(B)-
神主『先ずは顧問さん、貴方なにか話すことありませんか?』
顧問『あ、いや、あの、入院してる子どもというのは私の同級生で当時の生徒会役員を私はしてましたので、今回の話は少し、いや知っていました』
神主『そのとき学校でなにか起きてませんでしたか?』
顧問は少し考えながら先程の用務員の話を全て語り『当時の生徒会専用の宿泊施設の空き箱に下半身だけの千切られた人形が捨ててありまして、それを発見した生徒二人が大怪我をしました』
神主『…その二人生きてますか?その当時の生徒で、以前私がお祓いした生徒がいるのですが…その子は車にはねられたと聞いてます』神主の話によると同じ年頃の女の子の生き霊と人形の魂のようなものが入り混じり男の子に取り憑いており、生き霊は外して本人に戻せたものの人形を捕まえることができなかったと話し出しました
続けて神主は『そのときの女の子は今どうしてますか?確か入院してましたよね?屋上から飛び降りて記憶を無くしてしまったとか、でしたか?』当時を思い出すように神主は話し始めたが同時にあることを話し始めました
神主『実はですね、生徒会専用の宿泊施設に私も入ったことがあるんですよ、それは先程貴方が仰った人形の件です、ダンボール箱から人形の気配はするものの空っぽだったんですよ、で神社へ持ち帰ることにして持ち帰ったらホントに空っぽになったんです、ただ糸のようなものでその箱から学校まで伸びてるんです』神主は一度話を切りお茶で喉を湿しまた話し始めた
神主『それから、ダンボール箱を持って生徒会専用の宿泊施設へ戻したら気配が現れました、結局どうすることも出来ずに押し入れの奥に箱を入れて箱に御札をはっておいたんですよ』それから神主は顧問の掌を見つめ一言『開けたでしょ』
顧問『…去年のことです、たまたま生徒会専用の宿泊施設へ行く用事があってそれを見つけたんです、で御札というか私が見たときにはもう文字がみえない状態のただの紙が貼ってあるような感じだったんですが開けなきゃいけないと、何故か思ったんです、そして開けたらものすごい視線感じて昔の話を思い出したんです、それで怖くなって屋上の用具入れに閉まっておきました』顧問は項垂れながらも話しました

528偽者2021/12/22(水) 13:11:28.79ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』十一

神主『う~ん、それにしてもなんでなんでしょ、生徒が言ってるような存在とはまったく違うんですよ、三つ混ざってるんです、二つは以前私が関わったものと同じです、もう一つが…これが問題なんです、こんなのみたことないんです』
顧問『あの生徒は助かるんでしょうか?何が悪かったんでしょうか?私のせいならば悪いものを全て私にぶつけることは可能でしょうか』顧問も生徒を助けるために必死に訴えました、がしかし…
そこで神主は立ち上がり、先程から隣に寝せているBの布団の上に鉈を乗せ周囲には不動明王、十字架、特にひとつの宗教に縛られず、ありとあらゆるもので布団を囲みました
そして顧問の耳元で(これはただの水ですと呟く)、神主『さて、この聖水をBくんにかけてみますね、(ピチャリピチャリ)』数滴かけるとBが苦しそうに暴れて、B『うわぁークソガキ!てめぇの汚い液をかけるんじゃねぇよ、ぶぅげぇ』と口からタールのような黒い液体を流し始めた
更には祝詞を唱えると浮き上がったかと思うと四つん這いになり、攻撃しようとしてきたが布団の周りに置かれた御札などから出てこれずにいる
神主はBをこのままにすることを近くにいた若い見習いに伝え顧問を連れて今度はAのところへ…Aがビクッとしてふたりをみつめてると神主が突然Aを蹴りあげ頬を何度も何度も叩き続けました
Aはビックリして、顧問もはじめはビックリしていたがすぐに間に入り何をするのかと言いました、それを神主は黙ってみていた
すると突然神社そのものがミシミシと家鳴り?!のように音が響き始め神社のすべての光が消え真っ暗闇になったかと思うと、どこからか『ぁーァーぁーァーアーア…ゥ、ウ、ぅぅぅぅああ』と地の底から聞こえてくるような野太く、それでいてなぜか聞き入ってしまう音?!声がしました
その声にあわせたように室内を匍匐前進するような、少し引きずりつつも確かに一歩ずつゴツゴツと動くものがありました、そのときです『うわぁーー』誰の声だかが聞こえ、続けざまに他の部屋からも何人かの絶叫が響き渡り、神主が大声で見習いに指示をだし松明を作り各自に持たせその隙に庭にも大きなものを設置し明るくするように動かしました

529偽者2021/12/22(水) 13:15:19.74ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』十二

すぐに周りは明るくなり目を凝らすとそこは地獄絵図とかし、集まった関係者の半分のものが腕や足首、その他いくつかの部位が噛みちぎられたようになってる姿が見てとれました、一番酷かったのがBだった、部屋に寝かせられていたはずが外には引きずり出され上半身と下半身を引き裂かれたような遺体になっていた
すぐさま救急車を呼び運ばせたが、B以外にも恐らく間に合わなかった人が出てるのではないかというのも大袈裟ではないほどの状態となった
その際に神主だけは落ち着き、周囲の動き、個々人の確認をしていた、はじめに暗くなってからAの目つきが変わったかと思うとニヤニヤしながら肘で匍匐前進し飛び回るようにしていた、そして掴まれて腫れ上がっていた足を自らの両腕で掴み引きちぎっていた、それはもう酷い有様で両手で捻じるようにちぎっていた
その後にその足が単独で意思を持った生物のように動き出し足の中からニヤニヤした女の子の顔が覗きだし、それが徐々にデカくなって一メートルほどに達したかと思うと誰彼構わず腕や足に噛みつき、引きちぎる有様を神主は見逃さなかった
そして神主はその正体をついに突き止めた、あれは『荒神』
、台所の神などと言われてるが、中身は火の神でそれは怒りをどんどん燃え盛る炎と化し、それが暴れるものと呼ばれ、ときには悪魔とさえ言える存在である、これは黒魔術、誤った降霊術などによって降りてくる場合があるもので、何らかの偶然が重なり現れたものではないか?

530偽者2021/12/22(水) 13:15:42.44ID:md8bySij0
四話『屋上の女の子』十四

…!…神主『顧問さん、女の子は入院したままかもしれないんですよね』
顧問『あくまでも噂ですが、あのあと精神的に追い詰められたせいか記憶を取り戻せないまま心を病んで初めの頃は自宅療養だったのですが近所で、ある事件が起きたあたりからニヤニヤとおかしな行動をとるようになり隔離されてるとか、まぁ、噂です』
神主『その近所の事件とは?』
顧問『酷い話ですよ?そこに住む女の子は普段から人形を切り裂いたりしててなんていうか異常といいますか、とくに酷かったのは…あ、女生徒が持ってた人形と同じ小さい人形の中に肉を詰めて切ってたらしいんです、そして事件が起きたんですが友人を自宅に招き、その友人を興味本位で解体、解剖したそうです』
神主『まるで生贄…この辺では聞いたことがない事件ですね…』
顧問『学校で色々あって記憶をなくしたときに、この土地から離れて九州の父方の実家へ言ってたようです』こうして『屋上の女の子』をただみつけただけなのに事件がここまでの大事になり、黒魔術などの偶然の重なりと同じようになんということは無い日常の中でも偶然が重なり、怪奇現象から始まり不幸な事件へと結びつき、その荒神を呼び覚ましてしまったことで死者までだす大惨事へと繋がってしまいました
これは未解決です、貴方の近くにある某高校の話かもしれません、高校生は特に気をつけてください

転載元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?365 (5ch.net)

 - Part 365, 洒落怖