ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 41-50 > Part 50 > 廃墟の住宅 2016/05/10 106 名前:1/2か3 投稿日:03/08/25 17:23 学校の帰り道、気が向いたので少し回り道をして裏山を通ってみる事にした。 ねこじゃらしで遊んだり、花を摘んだりしながら歩いていくと、幾つかの建物が見えてきた。 (それは廃墟になった住宅地で、そこ自体には何度か行ったことがあった) ついでにここで遊んでいくか、と思いずんずん奥へ入っていった。 1棟、2棟、・・・と来て一番奥の3棟に上り、あたりの気色を見回していた時、 うっそうと繁った雑木林の奥に、もう1つ建物があるのを見つけた。 あれーあんなところに建物あったかなー、と思い、とりあえずそこに行ってみることに。 近づいてみるとその建物は他の3棟よりも少し大きく、4階建てだった。 とりあえず1階に登ると、自動販売機があり、見た事も無いジュースが売っていた。 何も書いてない真っ赤なラベルのもの、旧字体がびっしり書いてあるもの、 「血」と書いてあるもの、細かい文字で「ありがとう」とびっしり書いてあるもの・・・ それを見て少し怖くなったが、とにかく2階に上ってみることにした。 109 名前:1/2か3 投稿日:03/08/25 17:51 2階に上ってバタバタドアを開けまくって遊んでいると1つだけ開かないドアがあった。 しょうがないのでドアの新聞受けから覗き込むと、誰かの顔が見えた。 まだ幼稚園くらいの幼い男の子の顔だった。 一瞬ビビったが、向こうからテレビのアソパソマソの歌が聞こえてきたので、 「誰か住んでたのか」と思いほっとした。幽霊が出るとき普通アソパソマソの歌なんか聞こえてこないよな。 安心した俺は、向こうの男の子を笑かしてやろうとバイキソマソの物真似をした。男の子はキャッキャッと声をあげて 笑った。俺は調子に乗ってドキソちゃんの物まねもした。男の子はまた笑った。 よし、次は木の枝でも突っ込んで脅かしてやろう。俺は木の枝を探す為に一旦新聞受けから 顔を離した。 木の枝を探す俺の視界に開いたドアが入る。俺はふと違和感を感じた。何かが おかしい・・・ ドアの向こう側は、新聞受けのポストになっていたのだ。 幼稚園の男の子と言えども、顔なんて突っ込めるはずはない。 それに気づいた瞬間、ドアノブがすごい勢いでガチャガチャと回り始めた。 俺は2階から飛び降り、めちゃくちゃに走って家に着いた。どこをどう走ったのか全く覚えていない。 それから何度もあの廃墟に行ったが、一度もあの4棟目の建物を見つけた事はない。 雑木林の中に友達を連れて行ってみた事もあったが、見つからなかった。 何よりも、雑木林の奥は、崖になっていたんだ。 B! LINEへ送る - Part 50, 洒落怖 廃屋