洒落怖超まとめ

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437本当にあった怖い名無し2021/12/17(金) 04:44:20.98ID:ICtKQfjy0
西日本の某繁華街で聞いた話です。

その街にはツインピークス(仮)と言う悪名高いセクキャバがありまして、繁華街の中心地から徒歩で50m程度の距離にも関わらず年中薄暗く、気味の悪いたいへん嫌な感じのビルに店を構えておりました。
この話をしてくれたアシオさんと言う方は、そのツインピークスに若い男の子(以降つんくとします)をボーイさんとして紹介しました。

初めは文句も言わず真面目に働いていたつんくでしたが、3ヶ月ほど経過した頃に早くも文句を垂れ始めました。
「アシオさん、あの店ヤバくないですか?」と
ただ、つんくの言うことも一理ありました。ツインピークスは所謂激安店と言う店で、女の子の質は極端に悪く、容姿のレベルが低いだけでなく薬中や障害者でも平気で雇っているようなお店でした。
そのため、男性陣も女性スタッフ(キャスト)の扱いは極めて適当で、客に本番行為を求められていても見て見ぬフリ、最早レイプされているような場合すらある上に、むしろ積極的に本番行為を行うキャストまで出てくる始末。事実上の無法地帯でした。

438本当にあった怖い名無し2021/12/17(金) 04:46:13.17ID:ICtKQfjy0
その店の店長であるヒラコと言う男もその店に似つかわしいクズで、従業員の給料を使って博打を打ち、未払いのまま放置するような男でした。
ただそんなヒラコも表面上真面目に働いているつんくには優しく、適度に休ませたり、食事に連れて行ったり、珍しくきちんと可愛がっていました。

あるとき、つんくからアシオさんに連絡がありました。
「ヒラコさんすごく良い人なんですが、最近すごく怖いときあるんすよ〜」と
その連絡が来た頃からヒラコはMDMAやマリファナを常用しており、会話中も手を不自然に動かしたり、充血した異様な目つきで呆然と立ち尽くしたりと廃人の一歩手前のような状態でした。
もちろん、その状態だけでも十分すぎるほど気持ち悪いのですが、つんくが言うにはもっと別で怖いときがあると言うのです。

「ヒラコさんの影が変に大きくなるように見えるときがあるんですよね。その現象が起こったあとヒラコさん何にも喋んなくなっちゃうんですよ」
これを聞いたアシオさんは、つんくも薬物に手を出したと思ってほどほどにしとけよ、と茶化して笑ったそうです。

その3日後にヒラコは亡くなりました。

439本当にあった怖い名無し2021/12/17(金) 04:48:27.43ID:ICtKQfjy0
亡くなる前日までいつも通り職場には顔を出していたらしいのですが、最後の2日間は廊下の曲がり角に立ちつくして誰とも喋ることもなく、閉店時間になるとどこかに消えると言う状態だったそうです。
そして死亡する当日、始業2時間が経ってもヒラコが来ないことを心配して、つんくが電話をかけると5コール目で繋がり、
「おお、つんくか。悪いな。今行くわ」
と言ったそうなのですが、そのすぐ後ろから女性の声で
「………たいんだ…ね」
と聴こえてきたため、なんだ女かよ、とスタッフ一同で呆れていたそうなのですが、1時間経っても2時間経ってもヒラコは来ない。
もうすぐで深夜0時を回るというところで流石に全員心配になって、代表としてつんくが様子を見に行くことになりました。

外の道路から見ると部屋の電気はついているのですが、何度インターホンを押しても応答がない。
ドアノブを回すと明らかに鍵のかかっていない感触だったので、恐る恐る中に入って行きました。
奥に見える居間らしき場所からかなり大きめのテレビの音が漏れていたそうで、恐る恐るドアを開けると入ってすぐ右の壁際にテレビが置いてありました。
そして左を見ると、
部屋の隅を背にしてヒラコが床に座っていたそうです。
そのヒラコの目がパッチリと開かれていたそうなのですが、つんくは直感的に死んでいると気づいたそうです。
何故なら、今まで見たどの瞬間よりもヒラコの影が大きくなっていたから。

440本当にあった怖い名無し2021/12/17(金) 04:52:03.31ID:ICtKQfjy0
つんくはすぐに警察を呼び、ヒラコの死亡が確認されました。
死亡推定時刻はつんくと電話で話した直後くらいだったそうです。
原因不明の急死ではありましたが、部屋に山ほど放置された注射器やボングなどからして、そこを不思議に思う人は誰もいませんでした。

なんやかんやで仕事に慣れてきていたので、ヒラコの死後もつんくはツインピークスで働き続けていたそうです。
そして、ヒラコの死から2ヶ月ほど後に、アシオさんはつんくを飲みに誘いました。
当然やはり例の話題になったそうなのですが、つんくは
「俺がヒラコさんの後ろに見えてたのはやっぱり死神だったんですかね〜?」と何度も繰り返す。
アシオさんはあいつの吸った草の煙でお前もキマってただけだろと馬鹿にしましたが、死体の影も大きかったんですよとつんくはしつこく食い下がる。

441本当にあった怖い名無し2021/12/17(金) 04:53:43.97ID:ICtKQfjy0>>451
アシオさんはどうでも良いので適当に合わせて、そのまま解散の運びとなったそうなのですが、別れ際にビルの玄関あたりで、アシオさんはつんくになにか違和感を感じて立ち止まらせる。

つんくの影が、明らかに大きい

つんくは自分の後方の地面をじっと見つめるアシオさんの様子で事態に気付き、ハッと息を飲み、青ざめた顔で完全に硬直した。
静まりかえったつんくの耳元で、

「わたし、はやく死にたいんだよね」

女の声でハッキリと聞こえたそうです。

その後、つんくとは誰も連絡が取れなくなり。今どこにいるかはわからないと言うことでした。

アシオさんはこの話をしたあと、私の影を無言でじーっと見つめると言うイタズラをしてきましたが、その後ろを小学生くらいの男の子が、アシオさんの影を見ながら通り過ぎて行きました。

転載元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?365 (5ch.net)

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