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心霊ゲーム

   

477心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 15:43:13 ID:lHMEZodE0

今から15年ほど前、中学2年生の頃、
夏休みもそろそろ終わろうとしていた
8月末の出来事です。
私と仲のよい友達3人、
仮名ですが、美千代、友香、朱美は私の家で
宿題の追い込みという名目の元に
お泊り会をしていました。
ちょっとした遊びのつもり・・・・
そんな軽い気持ちで心霊ゲームを始めたのです。
そのゲームとはある雑誌に載っていたもので、
やり方は簡単で、ほぼ正方形の形をした部屋を
真っ暗の状態にして部屋の角に四人が立ちます。
そして一人目が壁に沿って歩いていき、角で待機している
2人目にタッチし、タッチされた人は3人目が待つ角に
向かって歩いていくというあれです。


478心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 15:44:22 ID:lHMEZodE0

宿題のおいこみも一息つき、
時間は深夜12時を過ぎていました。
このゲームは成立しないのはみんなわかっていましたが、
特に疑っていた美千代を最後の角に立たせて、
朱美が1番目、私が2番目、友香を3番目に配置して
この心霊ゲームは始まりました。

朱美→私→友香→美千代→?

「消すよ。。」
部屋が真っ暗になりました。
私は2番目の位置に居ます。


479心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 15:45:41 ID:lHMEZodE0

「佳代(私)、いくよ・・・・・・・」
朱美が出発の合図を私にして
暗闇を歩き始めました。
漆黒の闇の中、足音が近づいてきます。

まさか最初から出ることはないよね・・・・

そんな事を思いながら待っていると、
徐々に足音が大きくなってきて
私の体に朱美の手が触れました

「あぁ良かった~、いなかったら
どうしようかと思っちゃった!佳代は黒い服だから
全然見えなくてさぁ・・・」朱美がそう言います。
私はもホッとしました。

「ふふふ、友香、いくわよ」
私はわざと大きな足音を立てながら歩き始めます。
「友香!!」そういいながら友香の体にタッチしました。
私が触れた体からは人の、別の言い方をすれば、
生きた人間のぬくもりがしっかりと感じ取れます。
「きゃぁあ、もぅ遅いぃww」
友香はびっくりしたようでしたが、タッチしてきたのが
私であるのを確認できた喜びのようなものが感じ取れました。
私にも、そこに居たのが友香であった喜びが沸いてきます。


480心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 15:46:41 ID:lHMEZodE0

友香が4番目の角に向かい歩き出します。
私はそのまま3番目の角に残り、
何事もなかったことを神に感謝しました。
私がなぜ2番目の角を選んだかと言うと・・・・・
私が歩き終わり今いる場所は、
5人目が現れる位置(1人目が最初に居た場所)からは
対角線の位置にあるので、
もし何かが起きても、4番目の美千代や、
得体の知れないものにタッチされるかもしれない朱美に比べると
直接的な大きな被害はないだろうと思ったからです。

「はい美千代!!ご愁傷様!」
「へ、変な事言わないでよw!」
友香と美千代のやりとりが暗闇に響きます。
美千代は朱美がいた最初の位置に向かって歩き出しました。


481心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 15:48:11 ID:lHMEZodE0

歩き終わった私達3人は耳を澄まします。
誰もいないはずの角に向かう美千代を想像しながら、
そして「誰もいるわけがないんだから・・・」
と心の中でつぶやきながら・・・。

トットットットッ・・・・・足音がやみます
「や、やだぁ、みんな急に黙らないでよww」
美千代の声が聞こえてきます。
そして再び足音が聞こえ始めます。
私達は真っ暗で何も見えない空間に響く
美千代の足音に聞き耳を立てながら息を飲みます

トッ・トッ・トッ・トッ・トッ・・・・・・ドン・・・ドサッ・・・・

急に足音が途絶えるとともに
何かがぶつかる音が聞こえたとおもいきや、
ドサッと何かが倒れる音が暗闇に響き渡りました。

482心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 15:49:02 ID:lHMEZodE0

「や・・・やめようよ・・・・・・・・
 美千代・・・・?美千代なんでしょ?
 いたずらはやめようよ・・・・・・・・・・
 ねぇ・・・何とかいって・・・・よ・・・・・・・」

4人の中では一番乗り気じゃなかった、
3番目に出発した友香の怯えた声が聞こえてきます。

「きゃぁあああああああああああああ」

「この声は・・・朱美!?美千代はどうしたの?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

朱美からの返事はありません。

「美千代!?朱美!?」

「すぐに電気をつけるのよ!」

ただならぬ雰囲気を察っし、
慌てた声で友香が叫びました。

483心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 15:53:10 ID:lHMEZodE0

(・・・今すぐゲームを中断しないといけない)

私は恐怖で足がすくみ始めていました。
友香が2人を呼ぶ声が聞こえてきます。
しかし朱美と美千代の返事はありません。

私は居ても立っても居られずに
自分で電気をつけようと、
朱美の元に走りました(私が2番目として待機していた場所に部屋のスイッチがあります)。
(・・・こ、この辺りに巣一途があったはず・・・・・・・。)

・・・トッ・・・トッ・・・トッ・・・トッ・・・トッ・・・

心臓が縮み上がりました。
後ろから足音が聞こえます。
一番最初に歩き始めた朱美がいる位置から
足音が近づいてきます。
私は必死になって手当たり次第にスイッチを探しました。

「きゃぁああああああああ誰?朱美なの?佳代?美千代?誰なのぉおおおおお?」
友香の半狂乱の叫び声がこだまします。

しかしそれどころではありません、
トッ・・トッ・・トッ・・トッ・・トッ・・
足音がだんだんとペースを速めながら近づいてきます。



484心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 15:54:53 ID:lHMEZodE0

なんとかスイッチを探し当て、
まぶしい光が広がり部屋に明かりが戻りました。

部屋を見渡すと、絶叫を上げた朱美は
私の近くでうつむけに倒れており
美千代は1番目の位置(朱美が最初いた位置)で
仰向けに倒れていました。
外傷はないようですが2人とも意識がありません。

友香は腕をぶるんぶるんと振り回しながら
床にうずくまっています。


485心霊ゲーム sage 2010/01/21(木) 16:12:26 ID:lHMEZodE0

「友香、落ち着いて、大丈夫だから落ち着いて!」
私は錯乱状態にある友香をなだめました。
「佳代ぉおお怖かったよぉぉおお
 あたしの居た場所に足音が近づいてきて・・・・」
友香も同じような体験をしていたようです。
友香は誇りを払いながら立ち上がりました。
「そこまでね、あなたは一体何者?」
私は友香に言い放ちました。
「えっ?何を言ってるの・・・佳代?」
「とぼけたって無駄よ、、あなたは一体誰なの?友香じゃない事はもうばれているのよ」
そう私は言い返します。
「知ったな?私が友香じゃないのを知ったな!?」
友香のなりをしたそれは急に態度を急変させました。

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