ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 27 > 戦闘服の男 2016/04/18 639 名前:陸自(現職) 投稿日:03/02/16 15:36 では、お言葉に甘えまして。 レンジャー訓練の時の話 約二ヶ月の訓練期間初めの頃、消灯後に同僚と話をしていました。 「明日の訓練もきついなぁ・・・」 「たまらんなあ・・・」 こんな話を、とりとめも鳴くしていましたが、隣室の教官達に聞こえてはマズイと 思い、そろそろ寝よう、と床についたのでした。 その直後、部屋の外で「ゴトン」という大きな音が響きました。それは、用水路に はめ込んである大きな石の蓋を踏んだ時の音でした。 (これはマズイ。教官に気付かれたか・・・)と、様子をうかがっていると、ブーツの 足音が・・・ 入り口のほうに向かっているようでした。 入口には自動販売機が置かれており消灯後とはいえ、相当明るかったのですぐに 教官の姿が見えるだろうと注意深く観察していたのですが、なぜか姿が見えません。 (おかしいなぁ、ガラス張りだから見えるはずなのに・・) つづく 640 名前:陸自(現職) 投稿日:03/02/16 15:37 ふと気付くと、いつのまにか扉の内側に誰か立っています。しかし、下半身だけ。 戦闘服のズボンと半長靴(ブーツ)だけが入口に立っているのです。 私はその姿に見覚えがありました。三年前に首吊り自殺をした先輩の姿にそっくり。 私物の化繊の戦闘服、修理もせずに磨り減った半長靴・・・まさに、あの先輩に間違いない。 恐怖で縮みあがっている私の方へ、その足だけの先輩は歩いてきました。 ゴトン、ゴトン・・・ 8台並んであるベットの横を、なんとも不気味な足音を響かせて、それ、は近付いてきました。 私のすぐ傍まで来た時、ふいにそれは消えました。何事も無かったかのように。 しかし、恐怖はまだ終わってなかったのです。 途端に、すぐ傍で寝ていた学生長が、大きな呻き声をあげはじめたのです。 つづく 641 名前:陸自(現職) 投稿日:03/02/16 15:37 「うううぅーーーーっ、うー、うー、おおぉーーーーっ、ふーっ、ふーっ」 今にも死にそうなうなされ方です。ただ事ではない苦しみ方です。 (ああ・・とりつかれたんだ・・・) そう確信した私は、すぐに彼を起こしてあげました。 汗びっしょりで目覚めた彼は、開口一番にこう言いました。 「助けてぇ!い、いま、戦闘服の男に足を引っ張られて、どこかに連れてかれようとしたぁー」 私は「安心して、もう大丈夫だから」となだめてあげました。 彼は「なんで分かった?」って、聞いてきたので「うん、一部始終見てたもん」と答えました。 大きく目を見開いて私を見るその目は、まるで、幽霊そのものを見るような目つきでした。 長文、乱文ゴメンなさい。 B! LINEへ送る - Part 27, 洒落怖