ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 29 > 救助した赤ん坊 2016/04/20 317 名前:1/3 投稿日:03/03/03 20:49 大雨の日震度4の地震があり、土砂崩れの危険があるということで 山の斜面の新興住宅地に住んでいた俺は、家族と一緒に 近くの待避所に避難することになった。 途中で近所の友人と一緒になり話ながら歩いていくと、 彼が道の途中で何かを見つけた。 ガードレールの下の斜面に女性がいる。 下に落ちた荷物を拾おうとして滑り、足をくじいて登れなくなったらしい。 通りがかった人たちと一緒に彼女を引き上げることにして、 近所の大学生→俺→友人の順にガードレールから「人間の鎖」 を作って雨でぬかるんだ斜面を降りていった。 318 名前:2/3 投稿日:03/03/03 20:50 友人が彼女の近くまで降りていくと彼女が何かを差し出した。 激しい雨音の中に赤ん坊の泣き声が聞こえる。 女性は妊婦で、斜面を落ちたショックで生まれてしまったらしい。 とりあえず先に赤ん坊を引き上げることにして、 上の道で待機していた人に預けることにした。 視野の隅で赤ん坊を渡された人の顔色が 変わるのを見た気がした。 再び人間の鎖を伸ばして降りていくと、女性がいない。 友人が女性を探そうとして、手を離そうとしたとき上から声がした。 319 名前:3/3 投稿日:03/03/03 20:50 「おい、早く上がって来い。」 上の人に女性がいなくなったことを伝えたが、 とにかく上に戻れと言うだけで話が通じない。 友人が再び女性を探しに行こうとしたとき、再び上から声がした。 「そいつを行かせるな!戻って来い!」 叫び声に尋常ではない様子を感じ取ったので、 しぶる友人を強引に上に引き上げた。 上で待っていた人に教えてもらったところでは どうやら俺達が引き上げたのは、嬰児のミイラだったらしい。 にわかには信じられなかった。 激しい雨の中でも赤ん坊の泣き声ははっきり聞こえていたのだが… B! LINEへ送る - Part 29, 洒落怖