洒落怖超まとめ

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教育

   

215本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 13:33:14 ID:0O5KXTl80

小さい頃俺は桜新町という町の五階建てのマンションに住んでいた。
玄関扉をあけて中に入るとこじんまりとしたエントランスがあり。
その奥のはリビングが広がる。
入って左を向いて数歩の距離の左側にはキッチンがあった。
そして真正面には扉だ。その扉の向こうは廊下に繋がっていた。

廊下にでてすぐ右が母の八畳ほどの和室でゴミ屋敷状態だった。
正面にはトイレ。トイレのすぐとなりにはバスルーム。
廊下を左にすすんでいくと途中でキッチンと繋がっていて。
キッチンに入って左手が洗濯機と乾燥機の置き場となっている。
またそのすぐ正面には裏口があった。
廊下のつきあたりの左手と、真正面に扉があり。
それぞれ八畳ほどの洋室となっていた。
左側は俺の部屋。そして真正面の部屋は不在の父の部屋だ。
父は、海外勤務の多く家をあけていた。

母は怒り出すとすぐに包丁を手にして暴れまわった。
私は

216本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 13:35:16 ID:0O5KXTl80

ぼくはたいていリビングにいた。
母が怒り出すと必ずキッチンにひっこんだ。
ぼくは必ず廊下に逃げた
けれども廊下はキッチンともつながっている。
何度もつかまって首筋につきつけられる包丁にむせび泣いた。

217本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 13:35:56 ID:0O5KXTl80

命乞いをした。

そういう場面は週に三日はあった。

218本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 13:38:49 ID:0O5KXTl80

刺されていたら俺はここにいない。
だから無事だったことをみんなには喜んで欲しい。

けれども、あるときは首を絞められた。
圧搾紺が青黒く首筋にうかんだ。
母はそんなわたしにタートルネックのシャツを着せて学校にいかせた。
ああ。嘘だとおもうだろう。俺の母もそれは嘘だといった。
けれどな、ちゃんと学校に確認したんだよ。
俺が首筋に怪我をしたからって理由でワイシャツの下にタートルネックを着込む許可を母はとっていた。
その記録が残っていたよ。

てめえでやりやがったくいせに

219本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 13:41:37 ID:0O5KXTl80

母は常に教育だといっていた。
他所のうちでももっと厳しいと言っていた。
私は、信じるより他なかった。

しかしあるとき、A君という子の家にいったとき
私は違うんだという事実に気がついた。
彼は早熟な子で反抗期が早かったんだとおもう。
面倒見の良いお母さんが私達のためにお茶菓子を用意してくれたときでも
照れつつも言葉を荒げて、はいってくんなよババア、といった。
一方的に怒鳴りつけられるばかりが教育だと思っていた私には衝撃だった。

220本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 13:49:23 ID:0O5KXTl80

私は当時から変な癖がついていた。
真夜中に私を引きずりだしにくる鬼がいた
夜は私にとって恐怖だった。
トイレが母の部屋の近くにあったから
私はトイレにいきたくても音を気にしていけない癖がついていた。

琵琶湖の近くに修学旅行で滞在したときのはなしだ。
ホームステイ先の布団を私はよごしてしまった
私は恐怖に身を固くしていた。教育が待っていると思ったのだ。
ところがである。彼女は大層こわかったが、私を抱きしめた。
「いい!悪い事をしたらちゃんと謝る!」
「ごめんなさい」
「良い子ね!」
ごつんと頭を小突かれたあとにわしわしっと頭をなでられた。
この時私は怖いということはやさしいことなのだと感じた。
教育にはやさしさをかんじなかった。

私は帰るなりささやかな抵抗をした。母に言ったのである。
怖いということはやさしいということなんだね。
てめえのは違うという意味の皮肉だったが
やたらと上機嫌になりやがった

221本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 13:55:18 ID:0O5KXTl80

教育は高校まで続いた。
何かでまた包丁がでてきたとき、腕がきられた。
腕の中を刃がとおっていく感覚と。ぱっくりと開いた傷跡から血が流れるのをみて。
俺の意識は最高潮に達した。
包丁を奪い取り、メス豚の利き腕の付け根を殴打しまくった
三ヶ月利き腕をつかえなくなる程の重症をあたえてやった
ざまあみろだ
しかもあのくそアマ病院にゃいきやがらなかった
教育が虐待であるという自覚があったんだわな
そりゃあいけねえわな

222本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 14:01:11 ID:9G1qR+f10

俺か私かどっちかに統一しろ

223本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 14:04:16 ID:0O5KXTl80

以前にもここで似た話を書かせてもらった。

以前のは私の身に起きた実話のアレンジである。
告白しておこう。
私の頭には常にもう二人の性格が同居している。
僕は怯えるだけの意気地なし。
私はどちらかというと冷めている。。
そして俺は一度危害を加えられたら何をしてもかまわないと考えている凶悪な人格だ。

私達が同居できているのは共通目的をもっているからだ。
母をどのように苦しめるか。常に議論を続けている。
ドアノブが降ろされないように棚で押さえ。箪笥の中に隠れた頃からの付き合いだ。


私は現在三十一歳。そして無職だ。
母はとにかく虚栄心の強い人物だ。
自分の権威を示すために我が子すら奴隷のように扱っていた。
虐待していたことを否定しているが、内心では事実だと肯定しているらしい。
現に私を放り出さずにいる。
その母もすでに貯金も底を尽かし、死にたいと毎日呟くようになっている。

さっさと死にやがれと思うものの
生き地獄には百倍返しの生き地獄をとも思うのだ
道連れにされないかと心配して夜も眠れない


まったくどうして人生というのはこうも醜いのだろう

225本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 14:10:13 ID:0O5KXTl80

虐待をやめた後も謝りもしない。
無かったと言い張るが、後追い調査をすればするほど、証拠は揃うばかりだ。
私は私がおかしいのだという観点も忘れず。
昔くらしていたマンションにまで繰り出して、当時からすんでいた方々に聞いてまわった。
私達はどういう家族であったか。

多くの人は全裸で号泣しながら廊下に放り出されている私をみていたし
その姿を人目に触れさせたことで怒った母がはさみを持って脅しながら私を部屋にひきずりこむ姿すら目撃されていた



なんで、ダレも助けてくれなかったんだ
人生というものが醜いのではない
人間そのものが醜悪なのだ
ヒューマニズムとは醜悪だからこその憧れである
だが私は知っている人間の根本は邪悪だ
母と私と通報もしなかったあのマンションの住人達が生き証人だ

226本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 14:15:18 ID:0O5KXTl80

御目汚し失礼した。

私の復讐は二つの結末で成就する

一つは母が私を殺し、自らの息子より大事だった名誉を失墜させること
きっと母は自分が賢い母だったことを誇張するのだろう
自分と同等かそれ以上の立場にはまるで人がかわったように聖人ぶることに長けるから。
だが私は私がもし母に殺されたらその時には証言台にたってもらえるように当時の住人達に頼んでいる。

二つ目は母が死ぬこと
一人で死んでくれるならば実に胸がすっとしそうだ
できるだけのたうちまわってくれたほうがこっちの目を愉しませてくれる

この計画の最大の問題は母の性格なら無理心中を企むだろうことだ
腹を痛めた子供の首絞めたりしやがったクサレアマだ
無理心中くらい造作もあるまい

228本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 14:21:05 ID:0O5KXTl80


心を病んで一つだけわかったことがある。
それは、心を病んでいないというだけで幸せだということだ。

たまに街に繰り出すだけで、道行くサラリーマンの輝ける姿に畏敬の念を抱く。
彼らの多くはきっと仕事の忙しさに不満を持っているだろう。
けれども、何かのために働き、食っていけるということは素晴らしいことだ。

自らの子供に椅子に座らせない母親のなんと素晴らしいことだろう。
ぐずる子供が疲れたとわめいても、足腰のしっかりした大人になりなさいよと諭す。
賢い母親はここで玩具でも買いに行こうかという。するとたちまち子供は顔を輝かせる。
たっていたらねという殺し文句で子供は立っていることを愉しむようになる。


全て、私が願ってもてに入らなかったものだ。
どうか、その幸せに彼らが気付けますように。

230本当にあった怖い名無し sage 2010/05/26(水) 14:37:45 ID:0O5KXTl80

醜悪な性をもって生まれながらにして
堅実に美しく生きる人達がいる
私は窓の外の彼らに憧れながら
時折街に出る

願わくば、そういう美しい人の危急にめぐり合わせがありますように
身代わりになって死ねるのなら私達はきっと救われる
ほんとうはもう、こんな、不毛な生き方は嫌だ
でも恐ろしい
醜いもののなかに美しいものがあると知りながらも恐ろしい

肥溜めの中に咲く花だからこそ愛は尊い
それをとりに肥溜めの中を歩む勇気をもう私はすり減らしてしまった
残るのは自暴自棄ばかり


御清聴に感謝している。

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