洒落怖超まとめ

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時間が進まなかった

   

俺も似たような事が子供の頃にあった。
時間が短くなる方だったけど。

午後5時になり駐車場を閉める神社の係員が時間を教えてくれた。
腕時計を示して、「そろそろ帰る時間やろ」と言ってきた。
歩いて10分ほどの場所にある神社から帰る途中
川にかかる橋を渡る手前で皆で河原に降りた。
そこで10分か15分は遊んだと思う。川下に架かる橋に向かって
犬を散歩させてた人が、向かい岸まで戻ってくるのを見たから。
老人だったので走っているわけでもなく、ゆっくり歩いていた。
大人の足でも10分以上かかるはずだからそのくらいは経ってた。

石を投げたりしながら遊んで帰る事にして橋に上がり
当時小5だった俺を先頭に5人ほどで帰っていった。
その時だった、橋のたもとで誰かが俺を呼んだ。
振り返ると一番小さい子供が呆然と立っていた。
一瞬、辺りが黄色く見えて、確かに音がしなくなってた。
うっ、と思ったけどすぐにその子の手を取って歩き始めた。

アパートの下までみんなで着いた時、誰かの母親がいたので
子供が走っていった。
「ええ時間に帰ってきたなぁ、お兄ちゃん、ちゃんと5時には送ってくれはった」
ん?アパートの下にある公園の時計を見上げると、確かに時間は5時ちょうどだった。

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