ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 51-60 > Part 57 > 死に際 2016/05/17 771 名前:sunnney 投稿日:03/11/08 05:49 人の死際を見る人は、何故か何度も見てしまうという話を聞いた事がある。 『そんなの偶然でしょ』と思っていたが、あながち嘘でもないのかな?と思うぐらい 遭遇した。 その中でも忘れられない一つが 飛び下り自殺。 夏休みに友人の田舎に行く事になった。 お土産を買いに川崎の某デパートでワインを買い出口に向かった。 ガラス越しに見えたのは奇妙な光景だった。 駅前だというのに、何故か人の動きが止まっている。 まるで、時間が止まったように全員上を見上げたまま微動だにしないのだ。 何十人という人間がバカみたいに口を開け上を見ている。 (飛行船でも飛んでいるのか、TV の撮影でもやっているのかな?) そんな事を思いながらデパートから外に出て、皆の視線の方向に目をやった。 と、同時に白っぽいものがフワッと屋上から舞い降りた。 (え?何?布?人形?.....ニ.ン.ゲ.ン....????) 多分、一瞬の出来事だったのだろうが、それが何か解った途端スローモーションのように視界が変わった。 現実世界の音は一切遮断され、『天空の城ラピュタ』のラナのように人間が落ちて来る。 その子はしっかりと目を開いていた。 狂気のそれではなく、諦めた様な 悟った様なそんな眼だった。 何故そんな事まで覚えているのかというと、その子が飛び下りた瞬間と偶然にも外に出て上を見上げた私は 最初の一瞬で既に目が合ってしまっていたのだ。 よく飛降り自殺者と目が合っちゃったという話を聞く度(本当は気のせいなんじゃないの?)とバカにしてた部分があったのだが..... 今迄疑ってごめんなさい。 その子は途中の突起物に当たったあと紋取り帰り、足は逆方向にパックリ折れ 頭はぐしゃぐしゃになって、私の2.3m先で死体になった。 次の日の新聞に出てたその子は、まだ15才だった。 飛び下り自殺。 B! LINEへ送る - Part 57, 洒落怖