洒落怖超まとめ

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死に際

   

771 名前:sunnney 投稿日:03/11/08 05:49
人の死際を見る人は、何故か何度も見てしまうという話を聞いた事がある。
『そんなの偶然でしょ』と思っていたが、あながち嘘でもないのかな?と思うぐらい
遭遇した。
その中でも忘れられない一つが 飛び下り自殺。
夏休みに友人の田舎に行く事になった。
お土産を買いに川崎の某デパートでワインを買い出口に向かった。
ガラス越しに見えたのは奇妙な光景だった。
駅前だというのに、何故か人の動きが止まっている。
まるで、時間が止まったように全員上を見上げたまま微動だにしないのだ。
何十人という人間がバカみたいに口を開け上を見ている。
(飛行船でも飛んでいるのか、TV の撮影でもやっているのかな?)
そんな事を思いながらデパートから外に出て、皆の視線の方向に目をやった。
と、同時に白っぽいものがフワッと屋上から舞い降りた。
(え?何?布?人形?.....ニ.ン.ゲ.ン....????)
多分、一瞬の出来事だったのだろうが、それが何か解った途端スローモーションのように視界が変わった。
現実世界の音は一切遮断され、『天空の城ラピュタ』のラナのように人間が落ちて来る。
その子はしっかりと目を開いていた。
狂気のそれではなく、諦めた様な 悟った様なそんな眼だった。
何故そんな事まで覚えているのかというと、その子が飛び下りた瞬間と偶然にも外に出て上を見上げた私は
最初の一瞬で既に目が合ってしまっていたのだ。
よく飛降り自殺者と目が合っちゃったという話を聞く度(本当は気のせいなんじゃないの?)とバカにしてた部分があったのだが.....
今迄疑ってごめんなさい。
その子は途中の突起物に当たったあと紋取り帰り、足は逆方向にパックリ折れ
頭はぐしゃぐしゃになって、私の2.3m先で死体になった。
次の日の新聞に出てたその子は、まだ15才だった。

飛び下り自殺。

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