洒落怖超まとめ

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派出所

   

957 名前:その1 投稿日:03/09/25 03:36
怖いかどうかは別として、とりあえず実話を…。

俺はK県Z市って所に住んでる。で、隣がM市って所なんだが、
今から20年以上前の話だ。M市の国道沿いに派出所が有った。
厨房だった俺は、結構ヤンチャだったので、M市に行っては色々と
ゴタゴタ(警察沙汰ってやつね)を起こしてた。
で、ある日ゲーセンで5人ばかしと乱闘騒ぎになり、ツレと俺は
補導(まぁ、逮捕に近かったんだけど)されてしまった。
で、その派出所に若い警官がいたんだ。一緒に捕まったツレと俺を後に
気にしていてくれて、たまに顔を見に来ては海外のハードロックとか、
バイクの話をして、雑談して行く。厨房DQNと若い警官の交流だった(笑)。

958 名前:その2 投稿日:03/09/25 03:37
秋も深まったとある夜、ツレから電話があった。なにやら慌てている。
「お、おい!○○さん、し、死んじゃったぞ!」電話の向こうでドモリながら怒鳴るツレ。
実はツレの家は、その派出所のすぐ近所にあり、20歩位歩くと派出所が見える位置にあった。

「マジ?どないしたんや?事故か?…まぁ待っとれ、今からオマエん家に行くわ!」
俺はRZ50(懐かしいでしょ?)に乗って、ツレの家に向かった。
ツレの家に着く前に、派出所が見えた。赤灯が回ってる…。「…?…何や?」疑問が湧いたが
とりあえずツレの家に直行した。玄関先でツレは待っていた。真っ青な顔をして。

「どういう事や?○○さん、この間も逢ったばかりやないか?」
「お、俺にも解らん!あのなぁ、○○さん、拳銃でドタマぶち抜いたんや!」
「はぁ~?この間初めての子供が出来たって、○○さん言うてたやん!マジかよ?」
「マジや!遺書も無かったみたいや。俺、昼にたまたま○○さんに逢って話したばっかりやのに…」
「変わった事無かったんか?」
「無い!いつもみたいに単車の話して、これから警邏に行くって言いよった。」

その後、二人で派出所に行ってみた。まだ鑑識(?)の奴等が出入りしていた。
1人を捕まえて「○○さん、どないしたんですか?」と、聞いてみた。
「五月蝿い!あっち行っとれ!オマエ等には関係ないこっちゃ!」
と、とりつく島もなく、俺達はけんもほろろで追い返された。

次の日俺は、オヤジの親友であるM市の警察官**さんに電話を掛けた。
小さい時から俺を知っているし、色々な犯罪捜査の話もしてくれていたから、
きっと何か話してくれる筈。そう思ってオヤジに連絡を取って貰った。

959 名前:その3 投稿日:03/09/25 03:38
**さんの話は、俺の想像以上のものだった。

まず、○○さんは遺書さえも残さず、突然自分の頭を拳銃で撃ち抜いたらしい事。
派出所には二人勤務していて、もう1人が20分程留守にした間に自殺したって事。
その夜、同僚と夜釣りに行く約束をしたばっかりだったって事。

そして、**さんの話で一番怖ろしかったのが、その派出所で拳銃自殺をしたのが、
○○さんで2人目だった。しかも10年後のまったく同じ日に、同じ場所だったって事…。

実は**さんは10年程前にその派出所に勤務していた。その日、**さんもそこに居た。
そして、**さんが20分程席を外した間に、一緒に勤務していた後輩が拳銃で頭を撃ち抜き、
自殺。当然遺書など書いてはいない。その人も自殺など考える様な悩みも無く、
見合いで知り合った彼女と結婚間近の幸せな時だったらしい。
**さんが所用から帰って来た時には、完全に事切れていたって話だった。

その事件があってからしばらくして、その派出所は撤去され、長い間空き地になっていた。
今では某地方銀行のATMの駐車場になり、当時の面影はまったく無くなっている。

事件の夜、ツレの爺さんが俺達に言っていた事が忘れられない…。

「あそこはなぁ昔、真裏にある神社の境内やったんや。それを戦後潰して、道を作った。
たぶん神さんの通り道やったんやろうなぁ。世の中には触ったらいかんもんは、ようけある。」

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