笑い声
幼いころ、両親と奥多摩のどこかの山に登りに行った帰り。夕暮れ時。
道に迷った山道で、いきなり変な声がまわりじゅうから聞こえてきた。
「えへへへっ」「へへへへっ」「あはははっ」という、人間の笑い声。
としか聞こえない生々しい声が、木の間から頭上から合唱みたいに降ってくる。
気味が悪くて走ってその林を抜けた。
ぬけると田んぼに囲まれた田舎道で、振り返った林からはずっと「えへへへっ」という声が聞こえつづけていた。
すご~~~~く気持ちの悪い声でした…
ちなみに抜けてから見ると、林の裏手が、半分うずもれたような墓地になってました。
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Part 81, 洒落怖 山