洒落怖超まとめ

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背後の気配

   

208 本当にあった怖い名無し sage 2005/04/16(土) 18:08:53 ID:lgnXS8vB0
同じくちょっと思い出した小学生の頃の話。

その日は節分で、一通り豆も撒き、年の数と同じほど食べて後は何もやる事がなかった。
だから風呂に入って寝てしまおうと、タンスをごそごそしながら風呂の準備を始めた。
そのタンスってのが塗りのタンスで、部屋の中をぼんやりと映しこんでた。
下着やらパジャマやらを物色してると、背後から唐突に威圧感・・・と言うか、強い気配のような物を感じた。
とっさに振り返ろうかと思ったんだけど、その気配が「物凄く怒っています」という感じで、
怖くて振り向けなかった。重苦しい気配に、金縛りとかはなかったけど、とにかく怖くて動けずにいた。動けば殺られる・・・そんな感じだ。
目線だけを上げて、タンスへの映り込みを見てみれば、まさに自分の背後、手を伸ばせば届く距離に人影が!
しかも、感覚的には2メートル近かったんじゃないかと思う。
しばらく無言の戦いを続けてたけど、中腰のままの姿勢が辛くなってきた。
威圧感は減ることなく、今にも自分に牙を向きそうだった。
もうだめだ! 殺される!!
そう思ったとき、部屋のふすまが勢い良く開いた。
「○○(私の名前)の後ろに鬼がいる!鬼は外!!」
そいって、思い切り豆をぶつけられた。
兄だった。すぐに気配は霧散して、極度の緊張状態から開放された。
いつもだったらそのまま兄弟喧嘩に突入する所だったけど、その時ばかりは兄に感謝した。
あの時、タイミングよく兄が豆をまいてくれてなかったらどうなってた事か。
・・・・しかし、全部屋豆まき終了してたのにどうしてもう一度自分の部屋に兄が
撒きに戻ってきたのか、それは謎。 なんか文にするとあまり怖くなかった、ゴメン

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