ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 31-40 > Part 32 > 見つめる目 2016/04/23 903 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/04/11 14:27 今、フラッシュバックのように急に思い出した体験談を書きます。 あれは僕が小学生だったころの、暑い夏の夜でした。 夏休みということで、いとこが家に泊まりに来ていて、 その日は墓場に肝試しをしに行こうという話になりました。 もちろん親も同伴でした。 墓場に到着し、親はこう提案してきました。 「一番最初に墓地の一番奥の墓石にお線香をあげてきた子に500円あげる。」と。 当時の僕らにとっては500円はとても大金で、 他の子はしり込みしているのにもかかわらず 欲深かった僕は率先して墓地へ一人で入っていきました。 904 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/04/11 14:27 墓場はそれほど大きくはなく、街中なのでまぁ明るい場所でした。 すぐに最奥の墓石が見え、一瞬安心した後、 心臓が縮み上がる感覚に襲われました。 墓石の背後の竹林からこちらを見つめる一つの目。 そこだけ妙に暗がりがひろがっていて、 相手がこちらを見ていること以外の情報は窺えませんでした。 僕は当時から無謀な性格だったようで、 得体の知れない存在と500円を天秤にかけたところ、500円の方が重かったのでした。 じりじりと墓石に近づき、竹林に目をやらないように線香をあげ終え、 ふと…竹林を見てしまったのです。 そこには、先ほどとかわらず誰かがいる。 近づいた分相手の姿がはっきりと見えてしまいました。 竹から1/3ほど顔を出し、こちらを覗いている男。 恐怖よりも違和感を先に感じました。 竹で隠れている部分の面積が、明らかに不自然だったのです。 隠れている顔の方が、竹よりも幅があるはずなのに、 見えているのは1/3だけ…… その事実に気付いた瞬間から、記憶がありません。 ただ、後で母親に聞いてみたら、僕は別にかわった様子もなく 墓地の奥から歩いてきて、「線香あげてきたよ」と一言告げたそうです。 B! LINEへ送る - Part 32, 洒落怖