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誘拐未遂

   

134 雑民党員 ◆d.BtUq887g 04/10/25 06:47:31 ID:EdnBVv0b

小学校1年か2年の頃(昭和57年か58年)だった。

一人で下校していると(家の近く)、中型のバン(6~8人乗り)が、すっと自分の近くに止まり、中から出てきたヒゲ面にサングラス
(だったはず。顔はよく覚えていない)の男が、声をかけてきた。

「ボク、ちょうどいいところで会った。俺、キミのお父さんの友達なんだよ。家までこのクルマで乗せてってあげるからさ、乗りなよ。」

おかしい、どう考えてもおかしい。小学生ながら、俺は思った。

・父の友達なのに、何故俺の名前を知らない?
・家はここからかなり近い。しかも細い道を通るので、車で行くより歩いていった方が早いようなところにある。
 父の友達で、家の場所も知っている口ぶりなのに、何故「クルマに乗れ」と言う?
・父の職業は自衛官だ。息子の俺が知る限り、目の前にいるような、ラフな格好で昼間から街中をうろついているような友人・知人は居ない。

という疑念が頭の中に浮かんできた。特に2番目。だいぶ、家から近いところだったのだ。

俺はこの申し出を固辞すると、足早に家へ向かう小道(車は入れない)へ入っていった。誘拐目的なんじゃないか、という恐れは当時からあった。

その後、近所で誘拐事件があったという話は聞かない。しかし、もし付いていっていたらどういうことになっていたか、だいたい想像はついた。

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