洒落怖超まとめ

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追いかける男

   

59 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:53
この話はちょっと心霊現象とは違うかもしれませんが、
異常に恐ろしい経験だったので書き込みます。皆さんは
どのように感じるでしょうか。

大学時代の飲み会の帰りの出来事です。最寄の駅での飲み会
だったので、駅まで自転車で行き、帰りも自転車で家へ向かって
いました。夏の夜風が酔い覚ましにちょうど良かったのを
覚えています。

60 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:53
気分よく自転車を走らせていると、前方の街灯の下に何か
黒い影が見えました。特に何も感じなかったので普通に
近づいていって解ったのですが、それはうずくまった
男性でした。どうやら気分が悪いらしく、肩が大きく揺れる
ほどの深呼吸をしており、うめき声もあげていました。
(なんだ、酔っ払いかよ…)そう思いつつ一回は通り過ぎた
のですが、ほって置くのもなんだよな?と思い、引き返して
男性に声を掛けました。「大丈夫ですかぁ?」するとその
男性は「ええ。」と返事をしながら、ゆっくりと顔を上げ
ました。「ひっ!!」私は思わず悲鳴を上げてしまいました。
その男性の顔は、火傷でもしたかのように酷くただれていて、
元もとの顔がどんなだったかが想像出来ないほどだったのです。


62 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:54
私のそんな態度に気分を害したようで、その男は「俺の顔に何か
付いているのか!」と少し怒ったような口調で言いました。
私は恐ろしくなって、その言葉が終わるか終わらないかの内に
自転車に飛び乗り、一目散に逃げ出しました。しかし、後ろから
追いかけられているような気配があり、不利婿ことも出来ずに
必至で自転車を走らせました。

63 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:57
気づいたら薄暗い公園に着いたのですが、<コツ…コツ…>と
後ろから不気味な足音が近づいてきて、私はパニックに
陥ってしまいました。また自転車を走らせ、もっと明るい場所に
行けば良かったのですが、人間パニックになると本当に
考えが回らなくなるモノです。その時公園内で目に付いた一番
明るい場所、トイレに逃げ込んでしまったのです。一番奥の
個室に入り、鍵を掛けてじっと息を潜めていました。
<コツ…コツ…コツ…コツ…>足音がトイレに入って来ました。
<ギィー…>トイレに入ってすぐの個室が開けられる音がしました。
<…バタン…>ドアが閉まります。
<コツ…コツ…コツ…>狭いトイレの中に足音が響きました。
<ギィー…………バタン…>順番に開けては閉めていました。
(あぁ、次はこのドアだ…)私は恐ろしくなって、必至で
ドアノブを押さえ、ただただ顔を伏せているだけでした。
息を殺しているのですが、早くなった心臓の鼓動は非常に
大きく聞こえて、あの男に聞こえてしまうのではないか?と
思うとまったく生きた心地がしませんでした。
<コツ…コツ…コツ…コツ…>(…ん?)不思議な事に、その
足音は私の入っているドアではなく、出口の方へと消えて
行ったのです。(まだ油断は出来ない。)そう思った私は、
そのままの姿勢を崩さず、じっと息を殺していました。

64 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/01/30 02:58
どのくらい経ったでしょうか。そとも薄っすらと明るくなって
きましたので、(いくらなんでも、もういい加減に大丈夫だろう。
朝にもなったし、そろそろ人が出てくる時間だし。)私は
意を決してドアの鍵を開け、そーっと隙間からトイレの中を
確認しました。当たり前ですがあの男の姿はありませんでした。
ドアの上下の隙間があまり開いていなかった為に気がつきません
でしたが、外はだいぶ明るくなっており、昨日の深夜の出来事が
嘘のようでした。ずーッと同じ体勢で力を入れていたので、
全身にだるさがありましたし、晴れ晴れとした気分だったので
ウーンと背伸びをしました。
「ヒッ!!」次の瞬間私は凍りつきました。背伸びをしたときに
何気なく目をやった個室外側の小窓から、あの男が覗いていたのです。
(あいつ、一晩中こっちを見ていたのか!!)私は人の姿を
求めて、一目散にその場から逃げ出しました…

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