おんえたさま
78本当にあった怖い名無し sage 2007/08/27(月) 09:47:08 ID:+14uLJ/j0
オカルト板新参だけど、ちょっと話を聞いてくれ。
この前ちょっと婆ちゃんの田舎に帰ったんで、そんときの話をする。
俺の婆ちゃんちは九州のとある田舎にあるんだが、子供の頃は夏休みとかによくそこに泊まって、山ん中で遊んで
た。
先月にその婆ちゃんが脳梗塞で死んだ。
白髪ながらも艶のあった綺麗な髪をしてた婆ちゃんがほとんど坊主みたいになって棺おけ入ってるのを見て思わず
泣いた。
俺は両親が共働きで、婆ちゃんが育ての親みたいなもんだったから、すごく悲しかった。
んで、今年の夏を利用して、婆ちゃんが住んでた家(今は空き家)に俺は行くことにした。婆ちゃんの遺品でも見
つかればいいな、ぐらいに思ってた。
婆ちゃんちが建ってる山の入り口っぽいところまで来たんだが、そんときに変なババアが、
おそらくババアの家であろうボロ屋(山の入り口の脇に建ってた)から飛び出してきて、「なんばしよる!!」み
たいなことを叫んで正直びびった。
そのままダッシュですり抜けようと思ったが、「頭がおかしい可哀想な婆ちゃんかも分からん」と思い直して、
山の上に自分の亡き婆ちゃんの家があることを言った。そこに思い出の品があるかも、と。
そしたら婆ちゃんが俺の目をじっと見たあと、(片目が潰れた感じでキモくて見詰め合うのがキツかった)
家の中に引っ込んだかと思うと、しばらくして出てきた。片手に裁縫バサミ。(あのデカい奴。錆びてて年季モノ
でゴツかった)
流石にびびりまくった俺は逃げようかと思ったんだが、
そしたら婆ちゃんが「頭出し(出せ?)。髪ん毛切る」とか言い出して(余談だが俺はロンゲメッシュが自慢)
丁重にお断り申し上げて、チキンな俺は一目散に逃げた。
79本当にあった怖い名無し sage 2007/08/27(月) 09:47:44 ID:+14uLJ/j0
帰りの電車で、ふと、俺は不思議な経験を思い出した。
多分俺が小学校はいる前だと思う。だから記憶は少し曖昧だから、そこんとこよろしく。
例年通り夏に婆ちゃんちに帰省した俺は、山の中を走り回ったり川で遊んだりエンジョイしてた。
が、ある日、山の中を走ってたら野原っぽいとこに出た。
ここからの経緯は失念してるんだが、見知らぬお姉さんと遊んだ記憶がある。
白いワンピっていうのか?なんか清楚っぽい感じだった気がする。
とにかくそのお姉さんとままごと(男なのにねwww)とかせっせっせとかして遊んでもらった。
でも、よくよく思い返してみると、そのお姉さんが目をつぶってる映像しか記憶してないんだよな。
当時は特に気にしてなかったけど、盲目だったんじゃなかろうか?とにかく今思い出しても不思議だ。
でも、ガキだった俺は「優しい綺麗なお姉さんだなぁ」ぐらいにしか思ってなかった。
他に特に記憶してる部分もないんだが、「鬼ごっこを誘われたが断った」ことはやたら鮮明に覚えている。
まあ、ガキが大人に敵う訳ないから、当時の俺が拒否するのも分かる。 だが、お姉さんが自分から言い出したのが
それだけだったので、やたら覚えている。
80本当にあった怖い名無し sage 2007/08/27(月) 09:48:30 ID:+14uLJ/j0
何か話が逸れてどうでもいいこと書いたな。本筋へ。
そのお姉さんと、4時ごろかな?かなり明るい時間に別れて、そのまま俺は婆ちゃんちに帰った。
いつも一人で遊んで寂しいみたいなことを婆ちゃんに愚痴ってた俺は、当然のごとくお姉さんの話をした。
そしたら婆ちゃんが血相変えて俺を怒鳴りつけて(やまぬっさんがどうちゃらとか。山主さん?なんのこっちゃ)
、甲子園か何か見てた父ちゃんをたたき起こして
俺を父ちゃんの車に後部座席に押し込んだ後、俺の隣に座って、「はよ出せ」みたいなことを父ちゃんに叫んでた
。
父ちゃんもなんか青い顔してて、すんげー勢いで車飛ばし始めた。当然砂利道。ガタガタ揺れまくって俺は舌噛ん
だ。(ほんとどうでもいいことは覚えてるよなw)
車の中でばあちゃんはずっと手合わせてぶつぶつ唱えてた。
「おんえたさまぁーおんえたさまぁー」って。
81本当にあった怖い名無し sage 2007/08/27(月) 10:01:06 ID:+14uLJ/j0
**
ここで「おんえたさま(御穢多様だったかな?うろ覚え)」について少し書いとく。多分超マイナーな神様(?)
だと思うからw
俺も詳しいことはよく分からんが、ガキの頃泣き虫だった俺がピーピー泣いてたら、
婆ちゃんがよく「つりー(辛い)ことあったらおんえたさまに申せー」みたいなことを頭なでながら言ってくれた
。
逆に悪いことすると「おんえたさまが来るぞー」みたいなこと言って脅してた。
町の学校に行き始めて、友人がおんえたさまを知らないってことに気づいて、「あ、マイナーなんだな」と悟った
。
そんなこんなで、おんえたさまってのは婆ちゃんち近辺の守り神?的存在らしい。
**
82本当にあった怖い名無し sage 2007/08/27(月) 10:05:03 ID:+14uLJ/j0
で、婆ちゃんが唱えて俺が天井に頭ぶつけて父ちゃんがアクセル踏みまくりという地獄のドライブが急ブレーキと
共に終わりを告げた。
目的地に着いたらしい。
なんかすんげー長い階段がある古い神社だった。父ちゃんが俺を担いで二段飛ばしで階段駆け上がっていった。
階段上りきって、ボロボロの鳥居をくぐると神主さんとおぼしきこえーおじちゃんが仁王立ちしてた。
後から聞いた話だと、家を出る前にもう電話で連絡が行っていたらしい。
その後は何かすんごい早く色々あってよく覚えていない。
その怖い神主さん(今思うと神主さんを山主さんと呼んでいたんだろうか?)が俺を怒鳴りつけて、そのあと父ち
ゃんを怒鳴りつけて、で、遅れてやってきた婆ちゃんには悲しげに(男女差別かよwww)何か言ってた。
そしたら神社の中の変な部屋(何もない5m四方の部屋)に入らされて、変なパラパラした白い粉(塩)と、酒を
掛けられて(神主さんが口に含んで俺の顔面に吹きやがった。子供ながらにきたねぇと思ったのを覚えてる)、
奥から手動のバリカン(なんか、手でチョキチョキする奴)を持ってきて、丸坊主にされた。
それが終わったら解放されて、車で無事帰宅。山にはもう行くなと言われた。(普通に隠れて行ってたけどねww
)
83本当にあった怖い名無し sage 2007/08/27(月) 10:08:14 ID:+14uLJ/j0
と、このようなことを思い出しながら家に帰った。今思い出しても何がなんだか分からない。聞こうにも婆ちゃんいないしなぁ・・・
暇が出来たら、今度はババアに見つからないように婆ちゃんちに改めて行ってみようと思う。長文スマソ