ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 21 > 山の悪霊 2016/04/07 254 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/10/28 22:19 大学生の頃、友人宅で麻雀をしていました。 腹が空いたMと僕は、抜け番を利用して牛丼を食べに行こうと 僕の車で出かけました。 山道にさしかかった時にMは「止めてくれ」と言いました。 なぜかと尋ねると「山の魔物(悪霊と言っていたかも)から悪意を感じる。 このままではオレ達は二人とも死ぬ。」と言いだした。 Mが自称霊能者なのは知っていましたが、突如そんな不吉な事を言われて 腹が立った僕は「何故そんなことを言う!?そんなに言うんだったら 戻ってやるから、自分の原チャリで行けよ!」と怒鳴ると Mは、今すぐに対決しなければならない、時間がない、と真摯に訴えるので 怒りより不安と恐怖で結局Mに折れてしまい、車を山道に止めて林の中へ 彼と一緒に入っていくことになりました。 夜釣り用に置いてあった小さな懐中電灯で細い道を照らしながら歩いていくと とても古い家の廃墟がありました。半壊してどこからが草むらでどこからが 家の中なのかわからない程でした。 Mはスタスタと家の中へ入っていきましたが僕は外から彼を照らしていました (恐ろしくてとてもついて行けませんでした)。 255 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/10/28 22:20 突然Mが叫びました。「殺すぞ!」「糞ども!」などの普段の大人しい彼からは 想像もできないほどの下品な言葉です。 依然、酷い言葉を吐きながら髪を振り乱して半狂乱で叫びつづけるM。 恐怖がピークに達したのはその後でした。 Mの声がどんどん男とは思えないほどの高い声になっていき、その言葉に 意味がなくなってきたのです。ただなにかの動物のようにキィキィ叫ぶように なったと同時に、彼を置いて逃げました。 その足で家に帰って布団にもぐって朝まで電気をつけたまま震えていました。 朝から少し眠って昼くらいになった時に電話がありました。 麻雀をしていた友人からでした。途中で消えた私達を心配しての電話でした。 Mのことが気がかりだったの、昨夜のことを上手くごまかして聞くと 彼も家に帰っていたということでした。 たしかに山から彼の実家は2キロ程の距離ですがあんな状態で どうやって帰ったのか気になったので彼を顔を合わせる授業がある日に 置き去りにした事を謝りつつ聞いてみようと思いました。 いまから思うと電話してでも聞くべきだったかもしれません。 3日後授業へ行くと彼はいませんでした。 前日に自室で喉を切り裂いて死んでいたそうです。 直接の死因は自分の血液による溺死だと噂で聞きました。 僕は自殺だと思いませんでした。なにかに殺されたんだと思いました。 理由をつけて彼の葬式にはいきませんでした。 いまでも悪夢を見ます。廃屋から彼のキィキィ叫ぶ音が耳について離れません。 B! LINEへ送る - Part 21, 洒落怖