ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 21-30 > Part 30 > 消えた車 2016/04/21 465 名前:1/2 投稿日:03/03/11 23:05 この前あった不思議な出来事です その日は1人で残業をし、結局会社を後にしたのは深夜2時くらいでした。 期日が迫っていたので、ここ10日ほど毎日こんな感じでした。 ようやく一段落したので会社の戸締りをし、車に乗り込み、ギアをRに入れて道までバックし、 ギアをDに入れそのまま坂道を下っていきました。 そこはかなり急勾配な坂道で距離は800Mほどあります。 田舎なので道には街頭もなく真っ暗、もちろんそんな時間なので、対向車も来ませんでした。 ちなみに家は真っ暗な山道を3キロほど走り、市街地を少し走ったところにあります。 音楽を聴きながら70キロほどで走っていると、あることに気付きました。 ハンドルがロックされていてまったく動かない。 それに気付いた瞬間、慌ててブレーキを踏みましたがそれも全くききません。 焦ってどうしようかとパニック状態になりましたが、とにかく車を止めなければと思い、 エンジンブレーキを使おうとギアをセカンドに入れ、速度を落とし、サイドブレーキを引いて100Mほど進み、 ようやく平坦な道で止まりました。 会社からはちょうど1キロくらい走った所だったと思います。何が起こったのか 冷静に判断するまで時間がかかりましたが、ようやく事態を把握し、 まずエンジンがかかるかどうか確かめました。 しかし何度やってもかかりません。 ボンネットのカバーを上げて、確認してみたけど、素人なのでどこが悪いのかも分からず、 結局JAFを呼ぶしかないかな、と思い携帯電話を取り出しましたが、山に囲まれているため圏外になっていました。 まわりは民家もないところなので会社まで歩いて戻り、そこで電話をかけるしかないな、 と判断し、車のロックし、会社まで歩いて戻りました。 466 名前:2/2 投稿日:03/03/11 23:05 街灯もひと気も全くないところなので、かなり怖かった のですが、なんとか15分ほどで会社まで戻ることができました。 さっそく鍵をさして会社に入り、電気をつけてJAFに連絡しました。 向こうには「会社から1キロ下った道にセダンが停まってます。 足がないのでとにかく会社まで来てください、」と伝えました。 1時間後、ようやくJAFのトラックが会社に到着しました。 会社の戸締りをして、トラックに駆け寄って、ロードサービスの人に話しかけました。 するとその人は不思議そうな顔をして「ここに来る途中、確認したけどさ、おにーさんが言っていた車なんて停まってな かったよ・・・」と言いました。 「え?なんで?何を言ってるの?」と思いました。 あの車は10年前くらいの中古車だし、通勤用なので貴重品なんて積んでなかったから誰も盗る ことはないだろうと思っていたからです。 それに山地で人の少ないところなので尚更です。 とにかく現場に行って確認するしかないと思い、その人と一緒に坂道を1キロ下りました。 50メートルくらい手前まで来て目を凝らすように前を見ていましたが、自分が停めていたところに車はありません。 現場についてもあちこち見回りましたが、結局発見できず、仕方なくJAFの人に家まで送ってもらいました。 家に帰っても、あたまがぼんやりしていたのと、疲れがたまっていたのもあって、そのまま ソファーで倒れこむように寝てしまいました。 4時間くらい寝ていたのでしょうか、母が起こしてくれました。 朝食を食べながら、昨夜の出来事を母に話すと 「あんた、何言ってるの? 昨日は車を車検に出すから、私が会社まで送って行ったじゃない。寝ぼけてるの?」と言いました。 ガレージを見てみると、車検から帰ってきた僕の車がありました。 エンジンもかかるし、ハンドルもブレーキもきちんとききました。 疲れていたのかもしれませんが、確かにあの時、会社から車であの坂道を下りました。 今でもあの出来事はなんだったのだろう?とずっと不思議に思います。 B! LINEへ送る - Part 30, 洒落怖