ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 51-60 > Part 55 > 黒猫 2016/05/14 612 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/10/11 14:19 友人と夜11時過ぎに神社に行った。 (肝試しのつもりはなく、 飲んだ帰りに急にお参りを思い立った) お参りして戻ろうとしたとき、 黒猫が2匹、神社の脇から出てきた。 なぜだか立ち止まってしまった俺の周りを、 猫はぐるぐる歩き始めた。 俺を中心に半径2m位で、半時計回り。 1~2分続いただろうか、猫は動きを止めた。 狛犬のように俺の前にたたずんだ。 二匹は、俺をじっと見ていた。 俺は突っ立ったままだった。 恐怖心はなかったが、「何か起こしてはいけない者を起こした」 ような気がした。 (後で聞くと友人は、俺と猫の様子を脇から見ていて悪寒がして動けなかったそうだ) 俺はその場に立て膝をついた姿勢で座った。 手のひらを地面に付け、 「騒がしてスイマセン。静かに帰ります」と一心に念じた。 すると、俺の左斜め前にいた猫が近づいてきた。 そして、俺の左手の指先を噛んだ。 痛かったが血は出なかった。 俺は、猫のするがママに任せた。 猫は元の位置に戻り、また俺を見つめた。 何だか試験に受かったような気がした。 このまま帰れそうだと思ったとき、 もう一匹、猫が神社の方からゆっくりと歩いてきた。 白い猫だった。 黒猫より一回り大きくて、尾をまっすぐ上に突き立てていた。 「あれがここまで来たら、帰れなくなる」 そう感じた俺は、友人に声をかけ 二人で後ずさりして鳥居を抜けた。 黒猫は、ずっと俺たちを見つめていた。 階段を下り、鳥居をくぐりぬけ、振り返らずにそのまま帰った。 何だったんだろう、アレは。 B! LINEへ送る - Part 55, 洒落怖