ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 1-10 > Part 9 > ガラスの玩具 2016/03/24 587 名前:長いですけど… 投稿日:02/01/10 17:59 これは3年くらい前、実家で体験した話しです。 実家には子供部屋が1つあって、そこが20畳位あるんです。 小さい頃は兄弟で使っていたのですが、進学のため親元を離れる ようになってからは、兄の独占状態でした。 そのため、漏れが実家に帰ると、決まって仏間に布団を敷いて寝る ようにしていたんです。実家に帰るのは、正月かお盆かって位だった んですけど、これは正月に帰った時に体験したものです。 疲れていた事もあり、親に早めに布団を敷いてもらい、11時には 床についたのですが、(後から確認したのですが)夜中の3時位に ふと物音に気付き、目が覚めました。その音と言うのが、知っている 方が居るかどうか解りませんが、ガラスの玩具が転がっているような 音でした。簡単に説明すると、鉛筆状の、中が空洞のガラスの管に、 細かなガラスの屑が入っているものです。ガラスの屑は色形共に、様々 で、転がすとキレイな音がします。漏れはこの玩具を見たことがあった ためそう思ったんでしょうが、実際に物を確認する事無しに、その 玩具だと言う確信が有りました。 588 名前:587 投稿日:02/01/10 18:00 ガラスの玩具の音に慣れてきた頃に、違う音が聞こえてきました。 それは、居間の方からでした。家の仏間は、居間と襖1枚隔てている だけの所にありました。それは、なにか数え歌のようなもの。小さい 女の子の声でした。「ひと~つ…」「ふた~つ…」と…。よくよく聞 いて見ると、歌っているのは二人で、居間をぐるぐると廻っているよ うでした。居間には大きなテレビがあるので、その時点では、テレビ の音だろうと思っていたのですが。その声が居間と、仏間を隔てる 襖の前で止まった時、普通じゃ無いと解りました。数え歌の七つ目位か らは襖のすぐ向こうから聞こえており、歌が終わると明かに部屋内から 「ズズズッ…」「ズズズッ…」 と、なにか引きずるような音と共に、2人が部屋に入って来たのが解り ました。もちろん襖が開いた音なんてしてませんでした。 589 名前:587 投稿日:02/01/10 18:01 気付けば金縛りです、一向に動く事が出来ません。部屋に入ってこられ てから確信しました。2人のお人形さんのような女の子。まったく同じ 顔に、同じ髪型に、微妙に違った柄の羽織。部屋は真っ暗で、起きてから 目は一度も開けてませんでしたが、何故か確信が有り、決して見てはいけ 無いもののような気がしました。 2人が探しているものは明らかです。ガラスの玩具です。それが自分の 頭のすぐ上にある事を思い出した時、恐怖しました。嫌でもこっちに 2人が来るのが解ったので、全神経を使ってなんとか動こうと試みまし たが、ピクリともしません。そんな漏れをじらすように女の子達は、 少しずつ近づいて来ます。そしてとうとう見つけました…、二人は女の 子じゃなかったようです。なにかくぐもった声で「アッタネ…」 「ウン、アッタ…」等と言い合ってます。それでも、これで居なくなっ てくれるだろうと思ってじっと耐えていたのですが、2人はクスクスと 笑いあって、動く気配がありません。 590 名前:587 投稿日:02/01/10 18:03 しばらくすると、その不快な笑い声が顔の方に近づいて来ました。 本当に目と鼻の先に…。こうなったら意地でも目を開けまいと踏ん張 っていたのですが。今まで聞いた事のないような大きな声が部屋に 響きました「ハ・イ・ッ・テ・モ・イ・イ?」。びっくりして目が 開いてしまいました、その時目の前にあったものは、2人が入って来た 時に想像した通りの、お人形のような2人の女の子…。2人の死んだ ような黒い瞳が、そこにありました…。瞬間俺もすごい勢いで、叫ん でいたようです。 それからは、錯乱していたようで記憶があまり無いのですが、両親が 声に気付いて2階から降りて来たようで。気付いたら父が目の前に居ま た…。「なにがあったんだ?」と、しきりに聞いて来ましたが、 23にもなって幽霊見たとは言えず、その場は「夢を見た」と言う事で お茶を濁したのですが、両親は納得してはいないようでした。 591 名前:587 投稿日:02/01/10 18:05 実家は居間が吹き抜けになっていて、両親の部屋、及び子供部屋へ声 が簡単に届くようになっていたので、漏れの叫び声は割合はっきりと 聞こえたらしいんですが。次の日の朝、母が俺にしきりに聞いてきま した「○○、あん時、ほんとにあんた1人だったのかい?」と。 朝になって「あれは夢だったんだ…」と頭を整理しようとしていた、 漏れはカチンときて「1人に決まってるだろう!」と母に怒鳴りました。 一瞬、強く言いすぎたと思い、母を見るとポカーンとして、一言…。 「でもねぇ…、母さん、確かに聞こえたのよ。あんたの声といっしょ に女の子のすごい笑い声…」 B! LINEへ送る - Part 9, 洒落怖