ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 31-40 > Part 37 > グリス 2016/04/28 361 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/05/12 03:48 よくわからない話で、どこに書こうか迷いました。 自分にとっては死ぬほど怖かったです。 身体障害者の方々を茶化すつもりはありません。 僕は、彼らに対して何も思いませんし、健常者に対しても何も思いません。 私が、中学生だった時、クラスにちょっと頭の不自由な子がいました。 実際に、けっこう無理はありましたが、いちおう普通のクラスで普通に 勉強していました。親の希望もあって、ナントカ学級には行きませんでした。 でも、クラスでもちょっとおかしいところはありましたが、なんとかクラスに とけこんでいました。が、時々理解不能な奇行をしました。その子と仲良くして いた女の子が乱暴まがいの事をされたこともありました。 その他にも奇声やパニックなど茶飯時で、私のクラスにはある緊張感が漂っていました。 みんな、その子になるべく触らず、かつオミソにして機嫌を 損ねないよう細心の注意を払っていました。 ある日の、国語の時間でした。先生が、「…は~との潤滑油のように…」 というような文章を読んだあと、 「あー。えーと、潤滑油って英語でなんて言ったらいいかな…」 といいました、すると、あの子が、「グ…グ…グリ…」と斜めに頼りなげに 手を上げて言っています。ここで、みんなの頭の中には「グリス」という言葉 が浮かんでいましたが、その子が言おうとしている、言わせたほうがいいだろうと、 誰も言おうとしませんでした。 しかし、先生は「えー。なんだっけ。えー。」と言いながら、その子に気付きません。 ついに、「おい、●●(私)なんだっけ。言ってみろ」と言いました。 362 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/05/12 03:49 よっぽどわかりません、と言おうと思いましたが、「…グリスです。」と言ってしまいました。 しかし、先生が「あー。そうかそうだったな。グリス。」と言っているだけで、 別になにもありませんでした。その子も、別に奇行もせずいつもどうりニコニコしていました。 よかったー。少し、心配しすぎだよな。俺ら。と思いなおし、授業の後もわざわざ 話題にもしませんでした。そして、その事は放課後にはすっかり忘れてしまいました。 次の日、学校に来て、俺は朝練のため教室にはいつも一番にくるのですが、いつも通り 教室には誰もいません。しかし、自分の机、教室の一番前の窓側の席を見ると、 なんか異様です。テカテカ光ってます。なんだ?と思って触ると、ヌルッ!とします。 …グリスでした。机も、椅子も、スチールの支柱まで、中の教科書まで、全てグリスで ギトギトに塗ってあります。本当に、ゾーーッ、としました。 「あいつだぁ…」一発でわかりました。顔面は真っ白だったはずです。 その時、背後に気配を感じました。おそるおそる、後ろを向くと、あの子が、 いつもの何倍もの笑顔、もはや怒り心頭の顔に見えるほどの笑顔を、教室のドアから、 床とマジで平行!って感じで首だけ出していました。体勢が辛かったのか、プルプル 震えています。僕は、蛇に睨まれたカエルのように止まっていましたが、その子は 僕に見つかったすぐ後、「キャッ!」と、子供の笑い声のような物を出して走って逃げて しまいました。僕は、朝錬に行かず、雑巾でグリスを拭きました。 クラスの奴らも、どうしたの?と聞いた後、それがグリスだとわかると、気付いて 手伝ってくれました。後日談とかいろいろありますが、書きません。 もちろん、その子に対していじめなどはありませんでした。諦め、に近いものは ありましたが。卒業式まで同じクラスで過ごしました。その子は、母親が少し 変わった人のようで、今も8浪?して、高校受験をさせられているそうです。 内容の割に長くてごめんなさい。 B! LINEへ送る - Part 37, 洒落怖