ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 11-20 > Part 19 > マンション工事 2016/04/05 763 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/09/29 23:17 今から数年前、俺は関東地方のとある町で、マンションの施工工事をやっていた。 建物自体はほぼ完成し、電気屋、水道屋、内装業者などが仕上げの工程に入った頃、 変な噂が立ち始めた。 三棟ある建物の一つで、夜間作業中に男の叫び声を聞く者が続出したからだ。 俺の会社がその建物の工事に入った頃、納期も間近で、徹夜作業が何日か続いていた。 他の業者からその噂を聞いていた俺は、なるべく一人になることを避けた。 なぜなら、その叫び声を聞いた者に限って、怪我や事故が頻繁にあったらしいからだ。 現場責任者はゼネコンのすかした奴で、お払いしろとの要望を無視していた。 ある夜、俺と同僚は徹夜作業になった。 マンションの三階、西側の部屋で配線工事をしていると、同僚が声をかけた。 「今うめき声みたいなの、聞こえたよな」 俺は電動ドライバーを使っていたので聞こえなかった。 「やめろよ。もう俺ら二人しか残ってないんだぜ、気味悪いだろ」 そう言って振り向くと、同僚は壁に耳を当て固まっている。 「ここ来てみろよ、はっきり聞こえるぞ」 仕事が手につかない同僚にちょっといらいらして、俺はその壁に耳を当てた。 何も聞こえないなと思っていると、突然、 サッシ窓がガタガタと、音を立てた。 地震じゃなかった。 俺らは互いに顔を見合わせた。そして、ベランダに面したサッシ扉に目をやった。 二人同時に声を上げた。 頭から血を流した男が立っていた。顔はぼこぼこに腫れ上がり、 まるで生きている気配はなかった。 764 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/09/29 23:32 もう仕事どころじゃなかった。 俺らは作業詰め所に逃げ帰って、朝が来るのを待った。 ここから先の話は、噂を俺がまとめただけで、妄想フィクションなんだが、 つまり、洒落にならない事件の可能性があるってわけで………。 まあゼネコンの玄孫受けみたいな土建屋が、何かしでかした人間を始末したのでは? 基礎工事のコンクリ打つときに、いっしょに埋めたんじゃないかと。 実際、柱付近の外壁に耳を当てると、うめき声が聞こえたのは俺も確認した。 ある部屋なんか、どこの業者か知らないけど、いっぱいお札貼ってたし。 B! LINEへ送る - Part 19, 洒落怖