ホーム > 洒落怖 > Part 1-100 > Part 11-20 > Part 15 > ミンキーモモ 2016/04/01 601 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/07/28 00:04 心霊ネタではないのですが・・・・ 10年ほど前の話です。 当時学生だった私は友人とドライブに出かけました。 昼間にもかかわらず、「横須賀の心霊スポットを見に行こう」というものでした。 場所はご存知の方は「マニア」と呼ばれる「旧*部倉トンネル」。 当時、「横浜・横須賀道路」は開通していたものの、完全竣工までは至っておりませんでした。 車ではトンネル跡までたどり着けなかったため、車を降りて、徒歩で坂を登っていった記憶があります。 トンネル跡まであと少し・・・という所で、私と友人はほぼ同時に急にある方向を見つめました。 何故って? それは「得体の知れない臭い」が漂ってきたからです。 「何かが腐って、強烈な臭いを発している」様な・・・・・ ここで帰ればよかったのですが、余計な好奇心が後に最悪の事態を招く事を当時のバカ2人組は全く予測しておりませんでした。 606 名前:601続き 投稿日:02/07/28 01:21 さて、無用心にも臭いのする方へ近づいていったバカ2人組・・・・ あまりの臭いに「もう止めるか。こりゃ。」と思っていたところ、 6~7m先に「黒い物」がある事に気がついた。 「なんだありゃあ?しっかし、くせーなぁ。何かの死骸か?」 あたりは背の低い草むら(10~15cm位の草が生えていた)で、 私が事もあろうにズカズカと近づいたところ・・・・・・ 「ブオオオオオオオォォォォォォンンンンン!!!!」とものすごい音が。 「!」「?」 何と無数のハエが飛び立ったのであった・・・・・ 今まで生きてきて「蚊柱」は何度も見たことがあるが、 「ハエ柱」にお目にかかったのはこれが初めてかつこれ以後ない・・・・ かなり「おっかなびっくり」になった2人組にさらに追い討ちが!!!! 「おい・・・・・これ・・・人の形してねぇか・・・・」 「なぬ??? ンゲェェェェェェェ!!!!!」・・・・・皆さん、「焼死体」なるものを見た事がありますか?・・・・・ 当然、私は初めてでした。 607 名前:601続き2 投稿日:02/07/28 01:35 ・・・・まともに死体と「目が合ってしまった」・・・・ 一目散に逃げようとしたその時、友人が、 「四方八方に何か散らばってるが・・・・ありゃ何だ???」 「何、のん気な事言ってんだよ。アホ!」と私。 が・・・・足元を見れば、 確かに「何かを細かく切り刻んだもの」が散らばっていた・・・・・ 紙のような物もあれば、薄いプラスチックのようなものもあった。 比較的「大きな破片」もあったので、適当に拾い、 「御遺体」から離れて並べてみると・・・何かの絵?女の子みたいだな。 その間、友人は近くの公衆電話へ一目散。当然110番通報。 戻ってきて言うなり、「(警察が)着くまでここにいてくれってさ。」 「・・・・・マジかよ・・・・」このときは本当に鬱になった。 と・・・・・白い紙切れが近くにある事にふと気が付いた。 私達から向かって右数m先の所に・・・・ 「現状維持なんじゃねーのか??」という友人の声を無視し、 私は紙切れを拾った。 608 名前:601続き3 投稿日:02/07/28 01:51 その紙切れにはこう書いてあった。 「ノロウ。ノロウ。コノヨノスベテヲノロウ。ワガウラミ、トワニハツルコトナシ。」 私は寒毛立った・・・・これ、遺書じゃねーの??? 恐る恐る「御遺体」の方へ目を向けてみると・・・・ 何と顔がこっちの方にむいてるじゃあ~りませんか・・・・(T_T) 全身黒こげ・・・頭髪は燃え尽き、 口の一部は腐ったのかハエに食われたのか、一部骨が露出している様にも見えた。 ・・・・ここまでひどく焼けてるとなると、ガソリンかぶったみたいだな・・・ (実は当時、私は科学を専攻していた院生でした・・・) もともと生物の肉体はそう簡単には燃えない。 総体重の半分は水分なのだから、 「全身黒こげ」となると相当量の可燃性物質を浴びてから、自らに火を放ったとしか考えが付かなかった。 そうこうしている内に警察が到着。 初めて「事情徴収」受けましたです。はい。 担当のおまわりさんが「とんだもの見つけちゃったねぇ」と苦笑いしながら、私に言った。 私は「はぁ・・・・」としか返答のしようがなかった。 609 名前:601続き4 投稿日:02/07/28 02:00 おまわりさんが「手に持っている紙切れは何?」と聞いてきたので、 「近くで拾いました。遺書みたいです・・・・」と答え、私は紙切れを渡した。 この時、私は妙に冷静だった事を覚えている。 ちなみに友人は「ガクガク・ブルブル」で事情を聞ける状態ではなかったそうな。 ・・・・・そりゃ、普通はそうだ。 「その細かい物は何かな?」と別のおまわりさんに聞かれたので、 「御遺体の周囲に散らばってます。適当に集めてみたら、何かの絵みたいなんですよねぇ・・・」 何故か、私はこの絵に何か見覚えがあった・・・・ 実は「この絵」が更なる戦慄を私にもたらす事になるとはその時は、夢にも思っていなかった。 612 名前:601続き5 投稿日:02/07/28 02:29 友人は車を運転できる状況ではなかったので、私が運転し、帰途に付いた。 家に戻り、両親に事情を話した所、見事に「沈黙された」。 食欲など全くわかなかったので、早々に寝ることにしたのだが・・・・ その時、私は思い出した。 「あの絵・・・確かミンキーモモっていうアニメーションじゃなかったか?」 正直言って、私はアニメには興味がない。 が、予備校時代の知り合いに変わった奴がいて、 そいつが「ミンキーモモ」好きで、当時いろいろな「グッズ」を予備校内で持ち歩いていたので思い出したのだ。 真性ロリコンで、医学部志望、「ちっちゃい子が大好きだから、小児科医になりたい」等とほざく、 私が人の親ならば「絶対医者にはさせたくない奴」であった。 ・・・・といっても成績は理学部志望の私より悪かったので、「まず、医者は無理だろうなぁ・・・」とは思っていた。 「そういや、あいつ・・・どうしているんだろう・・・まさかなぁ・・・」・・・・がそのまさかがものの見事に当たってしまったのだ・・・・・ しばらく経って、同じ大学の予備校以来の友人が私の所属する研究室にやって来た。 「時間ある?」 「ああ、いいけど・・・珍しいなぁ。何?」 「***が横須賀で焼身自殺したらしいんだよ。1週間ほど行方が分からなくなっていて、親御さん捜索願出してたらしいよ。」 「それもさぁ・・・・自分の周りに「ミンキーモモ」グッズ切り刻んでばら撒いたらしくてさぁ。」 私は自分の血がみるみる引いていくのを覚えた。 「どうしたんだよ??おい!」 「それ・・・・見つけたの。俺だ・・・・」 絶句する友人・・・・これ以上、会話の必要はなかった・・・・ 4浪の末・・・・受験したすべての大学の入学試験にPASS出来ず・・・という事だった。 覚悟の上の自殺だったのだろう。 奴は私に「見つけて欲しかった」のだろうか? とにかく、未だに「ミンキーモモ」の絵を時たま目にしてしまうと、 当時の「ハエの羽音」と「焼け焦げた顔」がフラッシュバックする事がある。 私の数少ない、恐怖体験であり、「トラウマ」でもある。 長文、スマソ。 B! LINEへ送る - Part 15, 名作, 洒落怖 名作